子どもが、イヤだ!こわい!と感じたら、セクハラと考える必要がある

以下に挙げるのは、セクハラととらえられる可能性がある一例です。教員や指導者、保護者など加害者の立場はさまざま考えられますが、理由や行為の内容がなんであれ、子どもの方が不快感や恐怖感を抱いたら、それはセクハラを考えるうえでの大事な要素になります。

体をジロジロと見る

とくに体の露出が多い服を着ているときや着替えのときなどは注意が必要です。たとえいやらしい目で見ているわけではなくても、子どもが不快に感じる場合があります。

むやみに肩に手をかける

肩だけでなく、体のどの部位であっても安易に子どもの体に触れてはいけません。どうしても触る必要があるときは、必ず声をかけましょう。

診察や健康診断で肌着を脱がす

今は、病院の診察や学校の健康診断で聴診器をあてるとき、肌着を脱いで上半身をそのまま見せることはなくなっています。もし、脱ぐように指示されたという報告が子どもからあった場合は、すぐに対応を。

計画的に子どもとふたりきりになる

子ども性加害をする大人は、子どもとふたりきりになる状況をつくりたがります。塾や習い事などでは通常、居残りで課題をするなどで子どもが大人とふたりになることが避けられない場合、運営側は事前に保護者に連絡を入れるのがマナー。

性的な写真を子どもに見せる

裸や水着姿といった性的な写真を部屋に貼る、パソコンやスマホに子どもが見られる形で性的な画像を表示して不快にすることは、間接的なセクハラです。

下ネタや性的なジョークを言う

ふざけているつもりでも、子どもに向かって性的なことをネタにした冗談を言ったり、目の前でいやらしい話をしたりすることもセクハラになります。

連絡先などをしつこく聞く

明確な目的や必要がないのに、保護者を通さず子どもの個人情報を聞き出して連絡手段を得ようとすることは、ハラスメントととられかねません。

もっとも考慮すべきは子どもの気持ち

子どものハラスメントを考えるうえで大切なのは、その行為によって子どもが(心も含めて)傷ついているかどうかです。子どもだから仕方ない、これくらい許されるだろう、ということは決してありません。子どもをハラスメントの被害者にしない第一歩として、周囲の大人は自分自身の発言や行動を振り返りましょう。

 

イラスト/ぽぽこ