人見知りだから「美容院もちょっと苦手」

── そんなとき、どうやって緊張をほぐしているのでしょう?

 

小柳さん:いつも持ち歩いているブッダの言葉の本を読み返しますね。焦って視野が狭くなってしまう心を、フラットな状態に戻してくれるんです。楽屋で瞑想をして、気持ちを落ち着けることも歌う本番前のルーティンになっています。

 

── 人見知りは、プライベートでも発動するんですか?

 

小柳さん:そうですね…。人が嫌いなわけではないんですけど、誰かと会うのがハードルになったりするんです。たとえば、昔はパーソナルトレーニングに通っていましたが、1対1だと気を使ってしまうことも。だから、いまは自宅でのトレーニングに変えました。人前に出る仕事なので、月に一度は美容室に行くようにしているのですが、あの空間もちょっと苦手ですね。大きな鏡があるから、余計に緊張感が増す気がします。

 

── 美容室にマンツーマンのジム…人に気をつかうタイプにとって、たしかにちょっと疲れる空間ではありますよね。でも、人前に出るお仕事なのに、大変ではないですか?

 

小柳さん:正直、けっこう大変です(笑)。でも、自分なりに工夫はしていて、それが、ひとり時間をしっかり確保することなんです。ひとりの時間にエネルギーをしっかり蓄えておいて、人前に出るときに一気に放出する感じですね。

 

人づき合いでも同じです。誰かと一緒に過ごす時間も楽しくて好きですが、どうしても気をつかいすぎてしまうので、後からどっと疲れてしまうんです。だから、会わない時間を意識的につくることで、「また会いたいな」という気持ちを高めておく。そうすると、次に会うときに楽しく接することができて、相手といい関係でいられる気がします。