10数年ぶり再会した父から衝撃のひと言を聞き

── お父さんとはその後、交流されていたのですか?
梶原さん:小学生のころ、数回会った程度ですね。でも、実は僕が芸人としてデビューしてから、父が一度訪ねてきたことがあって。それが、衝撃的な出来事で…。
── 衝撃的、というのは…?
梶原さん:20歳くらいのとき、営業先でロケ車に待機していたら、知らんおっさんが突然、乗り込んできて、開口一番「雄太、金貸してくれへんか」って。誰やと思ったら、父でした。ちょうどケンコバさんが一緒にいたのですが、事情を説明したら「おもろいおとんやのう」って笑ってくれましたけど。
その後もしばらく会っていなかったのですが、あるときふと「ちゃんとしゃべってみたい」と思って、会いに来てもらったんです。
── そこには、どんな思いがあったのでしょう?
梶原さん:小学生のころは、周りから聞く「クズのおとん」の印象しかありませんでした。ロケ車で会ったときも、そのイメージのままでしたが、大人になったけじめとして、自分で1度たしかめたかったんですよね。
久々に会った父は「あのころ、ごめんな。後悔してる」と泣いていました。それを見て、逆に腹が立ってきて。「どんだけ俺らが寂しかったと思ってんねん!」って怒りが爆発し、号泣してしまいました。
でも結局、話してみても、昔と何も変わっていなかった。兄たちから聞いていた通りのボンクラで生活ぶりもそのまま。「やっぱり口だけなんやな」と。それで、ほんの少しだけ残っていた父への情がスッと消えました。それ以来、一度も連絡を取っていません。