「ほかのお母さんは家にいるのに」と言われ

── 子育てと芸人を両立するのが厳しいその時代に、あえて思いを貫かれたのはなぜですか?
モモコさん:関西の後輩の女の子たちから「モモコ姉さんしか子どもがいる人がおらへんから、道を作ってほしい」と頼まれて。だから「よっしゃ」と。みんなが「姉さんのおかげで子どもを連れて行っても怒られなくなった」と言ってくれたので、うれしかったです。
── まさに道を切り開いたわけですね。両立に悩んだり、仕事をセーブしようと思われた時期もあったのでしょうか?
モモコさん:いえ、なかったですね。ただ、次男が小さいころに一度だけ「もっと家にいてほしい。ほかのお母さんは家にいるのに」と言われたことがあります。だから「わかった、仕事辞めよか?でもそうしたら、お金が入ってこなくなるから、この家にも住めなくなるし、おもちゃも買えません。それでもええん?」って聞いたら「いや、仕事行って!」って言われました(笑)。
── 多忙ななかで、PTA活動にも積極的に参加されていたそうですね。
モモコさん:ボーっとしている時間がもったいないと感じる性格なんです。学校に行く機会が限られていたんですけど、最初に仲よくなったママ友に「PTAに関われば子どもの様子がわかるし先生とも話せるよ」って勧められて。写真係なら運動会でも子どもを自然に近くで撮れるし、行事の予定が早めにわかるからスケジュールも立てやすいんですよね。
── ママ友との関係性で、とくに意識されていたことはありますか?
モモコさん:ママ友づき合いってしんどいイメージがありますが、私はすごく周りに恵まれました。長男が幼稚園のときに出会ったママがいい方で、卒業するときに「次はあのお母さんをママ友にしたらいいんじゃない?」と信頼できる人をつないでもらいました。
ベテランママの小川菜摘ちゃんからは「各学年に1人、仲のいいママ友がいれば十分。そのほうがよけいな揉め事に巻き込まれずに済むから」とアドバイスをもらって。実際その通りでしたね。経験者の意見は的確なので、素直に聞くようにしています。