夏休みの宿題の定番・作文などにも必須の「語彙力」。とはいえ身につけるのはなかなか難しいですよね。国語が得意な人はどうやって語彙力を伸ばしているのでしょう?そのヒントをくれるのが、東京大学の学生が中心となって活動する謎解き制作集団「AnotherVision」。書籍『東大生に挑戦!語彙力アップなぞ解き&学習BOOK』も出版した彼らに、その秘訣を聞いてみると ──。

難関大学を合格した現役大学生に共通する「勉強法」

「AnotherVision」は、参加者が主人公となって謎を解き明かす「体験型謎解きゲーム」イベントを多く手がけるクリエイター集団。いっぽうで、熾烈な受験競争を勝ち抜き、難関大合格を勝ち取った彼らは、ことわざや四字熟語などを使った謎解きも得意です。現役大学生でもある「AnotherVision」のメンバーに、子どものころから実践してきた「語彙の勉強法」を聞いてみると、ある共通点が見えてきました。

ことわざをタイトルにした「ショートストーリー」を作る

四字熟語やことわざの暗記は、字面だけではなかなか頭に入ってこないもの。そこで、ストーリー仕立てにして、頭のなかでイメージしやすくするように心がけた、という声が。

 

「小学生のころは、四字熟語やことわざがタイトルになるような、短いストーリーを作って覚えていました。たとえば、“犬猿の仲”なら、『お供の犬と猿がケンカしてばかりで、桃太郎がなかなか鬼退治に行けない…』といったふうに。“餅は餅屋”なら、『お餅のおいしい食べ方は何?って聞かれても…うちは魚屋だよ!』という感じです。本を読んでいて、ちょっとひねった表現の意味がわかったときは、勉強していてよかったなと思います」(AnotherVisionメンバー/東京大学 文学部4年)

 

小学校で自由進度学習(自分で決めた内容を、自分のペースで学習する方法)の宿題を出されたときは、ノートに語彙と短いストーリーを書き溜め、四字熟語やことわざを楽しく覚えていたそうですよ。

 

『東大生に挑戦!語彙力アップなぞ解き&学習BOOK』より
この4コマ漫画のようなストーリーを考えて語彙力を鍛えていたそう。『東大生に挑戦!語彙力アップなぞ解き&学習BOOK』より