白血病の診断を受け「私、死ぬんですか?」

── 告知を受けたときのお気持ちはどうでしたか?
小澤さん:いろんな感情が芽生えていたのを覚えています。もちろんショックはショックなのですが、なぜ1〜2か月間ずっと熱が出るのかわからないモヤモヤが続いていたので、やっと原因がわかって治療に進めると、ホッとした部分もあったんです。
あとはやっぱり、家族のことですよね。娘が2人いて、当時小学生と中学生だったのですが、まずは半年もの入院期間、ご飯をどうしようというのがいちばんの心配でした。それから仕事。フリーランスという立場でアナウンサーの仕事をしていて、今後決まっている仕事もあったので、これをどうすればいいんだろうかと。
── 医師の先生からは何か言われたのですか?
小澤さん:かつて白血病は「不治の病」と言われていたので不安は大きく、主治医の先生にはストレートに「私、死ぬんですか?」と聞いたんです。そしたら先生は「そうならないように尽力します」と答えてくださり、すごく安心しました。白血病の告知も、いい意味で深刻にならないような言い方でした。そこでなんとなく「あ、大丈夫かもしれない」と思えたんです。やはり主治医の言葉はものすごく感情を左右しますし、相性が大事だと感じました。
また、急性リンパ性白血病といえば水泳の池江璃花子選手のイメージが強く、勝手に池江選手の存在に励まされていました。 当時は東京オリンピックの翌年。白血病で一時は選手生命が危ぶまれたのに、オリンピックに出場するまでに復活していらっしゃったので、私もきっと大丈夫だと思うことができました。