「太ったね」と言われ、ますます引きこもった

── 怠惰な生活とはどういったものだったのでしょうか?
坂本ちゃん:仕事が減って家で引きこもっていた時期なんですが、運動もせず、夜遅くまでダラダラ食べては寝るという、ぐうたらした生活をしていました。週に1回、知り合いの縁で新宿ゴールデン街の店番をしていましたが、昔のスリムだったころを知っている人には「太ったね〜」としょっちゅう言われて。それが嫌で、人に会うのがだんだんめんどうになって、ますます引きこもっていきました。
その後もさらに体重が増え続け、身長171cmで体重のピークは90キロ。お腹いっぱいで寝るのが気持ちよかったし、歳をとってやせてるよりも、多少ふっくらしている方が見た目もかわいいから、100キロ目指そうかな…と思ったこともあるんですけど。
── しかし、病院で「糖尿病」と診断されてこれはまずいなと?
坂本ちゃん:はい。当時、糖尿病という言葉はもちろん知っていましたが、まさか自分がなるとは思っていなかったのでショックでしたね。家に帰っていろいろ調べてみると、病気が進行すると場合によっては足を切断するリスクや、目が見えなくなる可能性もあるし、いろいろ合併症があることも知って怖くなりました。
また、ちょうどこのタイミングで、通販番組の「50日で血圧を下げる」という企画をいただいたんです。仕事で血圧を下げて、さらにやせられる。「これに乗るしかない!」と思いましたね。
── どんなことをされたのでしょうか?
坂本ちゃん:リモートでダイエットの先生に食事から運動まで指導していただきました。今日食べたものを先生に写真で送ると「もう少し野菜中心にしてください」「キノコを摂りましょう」「ご飯の量を少し減らしてください」など、毎回アドバイスをいただきました。また、今日はこれくらい歩いたとか、どんな運動をしたかも報告しましたね。
その結果、50日間で8キロやせて血圧も下がったんです。番組もうまくいったし、血液検査の数値もみるみるよくなっていくので、病院に行くたびにうれしくなってしまいました…!このころから健康に目覚めて、番組が終わった後も毎日歩く習慣が続いたんです。
その後、糖尿病で1年くらい病院に通っていましたが、処方された薬をしっかり飲み、毎日歩くことを続けていたらさらに体調がよくなって、先生から通院は今回で卒業と言っていただきました。うれしかったですね。ただ、怠惰な生活に戻るとまた血糖値が上がってしまうので、今でも毎日歩く時間は設けています。
── 今は毎日どれくらい歩くようにしているんですか?
坂本ちゃん:朝4時に起きて、2時間くらい歩いています。2時間だと1万5000歩くらい。散歩ではなくウォーキングですね。歩く姿勢も意識しています。