「歳を重ねたらていねいな暮らし」が刺さらなかった
── お話を伺っていると、ファッションも友人関係も、年齢の枠にご自身を押し込めないスタイルが素敵だと思います。そういう考え方にたどり着いたのには、何かきっかけがあったのでしょうか。
はる。さん:私、書店で働いているんですけど、Instagramを始める少し前ぐらいのタイミングで、「年齢を重ねた人はこんな服を着ましょう」みたいな本がたくさん発売されたんです。しかも、それがまたけっこう売れてたんですよね。仕事中に「どんなことが書いてあるのかな?」とパラパラめくってみたら「歳を重ねたらていねいな暮らしを」みたいに書いてあって。それが今ひとつ、自分に刺さらなかったんです。
「なんで歳を重ねたらていねいな暮らしせなあかんの?」と違和感があって。「何歳になったらこれをせよ」みたいな言葉って、呪いみたいじゃないですか。フォロワーさんにもよく「自分に呪いをかけたらダメよ。楽しくないから」と言っているんです。そのときから、年齢にとらわれるのっておもしろくないなと思ったのがきっかけかもしれません。
もちろん、ていねいな暮らしをするのが幸せだと思う方はしたらいいと思うんです。でも、私は毎日楽しければ、とっ散らかっていても全然いいと思うんですよね。
──「年齢を重ねたら高価なアクセサリーを身につけよ」といった風潮もある気がしますが、はる。さんはセボンスター(アクセサリーがセットになった玩具菓子)もファッションに取り入れていますね。
はる。さん:そうなんです。セボンスター、かわいいですよね!いくつになっても、ああいうのにときめく心ってあると思いませんか?
── 思います(笑)。「62歳でもピンク髪でいいのよ」というXへの投稿もバズっていましたね。これまでどんな髪色に挑戦してきたんですか?
はる。さん:今はピンク髪ですが、ちょっと前までは紫だったんです。その前は、真っ青にもしたし、ペパーミントグリーンや金髪にもしたことがあります。いろいろ試しているところですね。

── いつごろから髪色を染め始めたんですか?
はる。さん:50歳を過ぎて本格的にInstagramを始めたあと、フォロワーさんが1万人ぐらいに増えてからですね。次女から「服に似合うような髪型にしたほうがいいんじゃない?」とアドバイスされたんです。そこで、エッジの効いたカットとカラーが得意な美容師さんを紹介してもらって、今のような髪色になりました。
── 素敵です!ちなみに、私も柄が素敵だなと思ってネットで買った派手めのワンピースがあるんですが、着てみたら「服に着られている」ような気がして…。はる。さんなら、そういうときどうしますか?
はる。さん:そういうときは自分から服に寄せていきます。たとえばですけど、それこそ髪の毛をパッと明るくしてみるとか。もちろんできる範囲で、でいいと思います。髪色を変えるのが難しいなら、ロングからショートにしてみたり髪型を変えてみるのもいいんじゃないかな。メイクを変えてみたり、メガネや帽子などの小物をプラスして服とのバランスを取るのもいいと思います。