大手アパレルに就職も「7時15分出社→23時帰宅」で体を壊し
── その経験が大学時代のアメリカ留学につながるんですね。留学から帰国後は大手アパレルに入社されたそうですが、労働環境的にかなり厳しかったそうですね。
奥井さん:今は改善されているようですし、時代もあると思いますが、当時はかなり厳しいこともあり…。私がいた店舗は10時オープン、21時閉店だったんです。普通は途中で帰るんですが、自分の仕事が終わっていないときや次の日の準備ができていないときは、23時ごろまで通して店にいることもありました。当時は「715出社」っていうのがありまして。
── 715…?
奥井さん:朝7時15分に出社しないといけないんです。そこから仕事が終わっていないときなどは通しで働いて、終わりが23時ぐらい。そこから帰って、寝るのが結局、午前2時ごろになり、次の日も715出社なので全然、眠れないまま朝になる、っていう…。もともと世界的に店舗を出店している企業だったので、世界で活躍できるキャリアを築きたいと考えて入社したんですが、実際はひたすら店舗で品出しをしたり、シフトを作ったり…という仕事がメインでした。

── 大変でしたね…。その会社でどのくらい働いたんですか?
奥井さん:体がもたなくて2年ほどで辞めました。その後、ベンチャーのPR会社に転職したんですけど、仕事ができなさすぎて研修期間でクビになっちゃって…。いよいよやることもないし、とりあえずお金を稼がなきゃいけないので、Uber Eatsで働いたり、ギャラ飲み(男性が女性にお金を支払い、一緒に食事やお酒を楽しむ行為)で食いつないだりしていました。