「目指すはキティちゃん」食を広める存在になれたら
── 米づくりを経験してみて、どう感じましたか?
もえあずさん:2023年は田植え体験、2024年は稲刈り体験をしました。稲刈りでは、抱えきれないほどの稲を必死に刈ったのですが、現地の方からは「その量でお茶碗1杯分くらいだよ」と言われて。作業はとても大変なのに、食べるとなると1食分ほどだと思うと、お米作りの大変さを実感しました。いま、お米が値上がりしていますが、米作りの手間や収穫までにかかる時間などを知ると、もっと農家の方たちに利益が還元されるといいなって感じます。

── もえあずさんが生産に携わることで、多くの人から注目されるかもしれません。
もえあずさん:私の目標は「キティちゃん」なんです。キティちゃんって、いろんなものとコラボをしていますよね。コラボしたものは注目されて、売れるようになっていく。同じように、私が食の生産に関わることで、関心を抱いてくれる人が少しでも増えるといいなあと思います。食べることが大好きだったおかげで、さまざまな経験をさせていただいています。おいしいものを食べられるのは、たくさんの方が努力してくださっているおかげだなと視野も広がり、本当にありがたいことばかりです。
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2012年にアイドルデビューをはたしたもえあずさん。その後、どうしたら売れるか悩んだ日々もあったそう。偶然、たどり着いたのが大食いできるアイドルの道。ただ、「たくさん食べるだけ」ではなく、注目されるよう創意工夫をしながら大食い活動にチャレンジしていたそうです。
取材・文/齋田多恵 写真提供/もえのあずき