夫のあだ名は「デスノート」自分が幸せにしようと思った
── 結婚するまでは松丘さんからのアプローチがすごかったようですね(笑)。結婚されてからはどのような関係性ですか?
赤プルさん:夫はプライドが高いタイプなので、私が夫を立てている感じです。私は昔からキレやすい男性とつき合いがちで…(苦笑)。相手をうっかり怒らせて殴られたりしないようにと、気をつかいながらつき合っていました。でも夫は沸点が低いのかな。カチンとくることはあるみたいですが、なぜか突然、笑いだすことも多くて。笑わせておけばすべて丸く収まるんです(笑)。ちょっと怒っているなって感じたときも、お笑いの話をするとケラケラって笑いだす。だから安心して一緒にいられますね。

── 夫の松丘さんは、これまで一緒にコンビを組んでいた相方が逮捕されたり、病気で急逝されたりと不幸な出来事が続いたとか。結婚時は、周りから心配されたそうですね。
赤プルさん:たしかに周りからは心配されて「死ぬなよ」って半ば本気で言われました。私も結婚するって決めたときに、ちょっと覚悟をしたというか。でも前向きな言葉をかけてくださる方も多くて、「私が松丘さんを幸せにしよう」って決意するきっかけになりました。幸せにしてもらうのではなく、自分から幸せな人生を勝ち取っていこうって考えに変わっていったんです。今思えば、結婚は自分がどう生きるかみたいなことを考えさせられるきっかけになりましたね。でも最近は、ちょっと失敗したかなって思うことも…。
── それは、どうしてですか?
赤プルさん:やっぱり男性は財力だって言われたりするじゃないですか(笑)。夫に出世してもらおうと思っていたのに、今は芸人の仕事よりもお弁当配達の仕事のほうが多いんですよ。でもまぁ楽しくやっていますが。
── 2014年には夫婦でコンビを結成されています。どんなきっかけがあったのですか?
赤プルさん:夫婦でライブに呼ばれたときに、私の横に夫が実験的に立ってみたことがあって。そこで「おめえ、旦那のことバカにしてんじゃねえからな」って夫の横で言ったら、いつもより爆発的にウケたんです。私にとってはこれまでにない笑いの量で。思わず「夫婦ネタでイケるんじゃないか」って勘違いしちゃって(笑)。
夫は当時、別の人とコンビを組んでいたんですが、コンテストに挑戦したいねという話をしたら、当時のコンビを解散して私とコンビを組むって決めてくれて。これは、一大決心だったと思います。彼はお笑いには厳しいんですよ。普段から私の話にオチがないと怒りますから(笑)。

── お笑いでも相性がよかったのですね。
赤プルさん:そうかもしれません。ふたりともおしゃべりなので、普段からよく話しますし。私が仕事の資料をまとめたいときに、「ふたりの時間を大事にしようよ」と言ってきたり、スマホを見るのを禁止されたりするのはちょっと困りますが。しかも、何をするわけでもないので、だったらネタ合わせでもすればいいのにって思うこともあるけど、夫はただおしゃべりを楽しみたいみたい。子どもがいないので、私もふたりの時間は大事にしたいなと思っています。