高橋メアリージュン&ユウ姉妹を始め、4人のお子さんが華々しい活躍を見せる高橋一家。「自分の才能を活かす」のは、1983年に歌手兼ダンサーとして来日した母・ペンさん譲りのようで──。(全2回中の2回)

アドバイスは「自分の身は自分で守る」

── 長女のメアリージュンさんと次女のユウさんは芸能界で、長男はアーティスト、次男はサッカー選手として、それぞれ活躍しています。4人のお子さんたちをどんなふうに育ててきましたか?

 

高橋さん:たとえば長男が友達とケンカして泣いて帰ってくることがあっても「泣くのはダメよ」と声をかけていました。「泣いたら負けたってことだから、負けるな!」と。子どもがくじけそうなときは「絶対、大丈夫。ファイト!」ですね。実際に行動をするのは子ども自身ですが、「いつもあなたの味方で応援しているよ」という姿勢は伝えていきたいと思っていました。あとは、他人は教えてくれないので、きちんとダメなことはダメとしつけてきました。

 

高橋ペンさんのご家族
仲のよさが伝わってくる!高橋ファミリーの家族ショット

── お母さんはもともと歌手として日本に来られたと伺いました。

 

高橋さん:1983年に歌手兼ダンサーとしてフィリピンから京都に来ました。私の弟がフィリピンでコマーシャルモデルをしていて、私もスカウトされていたのですが、フィリピンではなく日本で活動したのは親友の影響が大きいです。親友2人が先に日本に来ていて、「楽しいよ」と言っていたので「それなら私も」と。お店で歌ったり、ショーで歌ったりしていて、そこにお客さんとして来ていた夫と出会って結婚したんです。

 

── 自分の才能を活かすというのは、お母さん譲りでお子さん全員に共通していますね。

 

高橋さん:私は料理が好きなので、「誰かひとりくらい料理人になってくれないかな?」と思っていましたが、子どもたちの夢に関しては何も言いませんでした。とにかく自分の好きな道を進んでほしいと思って育ててきました。自分が楽しいと思えることを仕事にしてほしいと願っていたのですが、自然とそうなりましたね。でもどんなに好きなことをしても「自分の身は自分で守る」ということはアドバイスしています。

歌のレッスンや立ち振る舞いは母仕込み

── 長女と次女は芸能界で活躍していますが、デビュー前に娘さんの指導をされていたと伺いました。

 

高橋さん:まさか自分の娘が芸能界に入りたいと言い出すとは思っていなかったので、当時は本当に驚きました。ユウのオーディションにつき添った際に、歌を披露する場面で全然声が出ていなくて。私も歌を仕事にしていたので、オーディションが終わってから思わず「全然聞こえないやんか!」なんて言って腹を立てて帰ったのを覚えています。

 

娘が芸能界を目指したいと言い出してから、オーディション前の歌のレッスンや立ち振る舞いはすべて私が教えていました。近所の人から「高橋さん、昨日聞こえてたよ。だいぶ熱が入ってたね」なんて言われることもあったくらいです。歌やダンスは大好きで結婚後も私はレッスンに通っていたので、娘たちが芸能界に入るんだったら小さいころから一緒に習わせておけばよかったと後悔しました。

 

高橋ユウさんと母ペンさん
「この頃からとってもかわいい!」小6の高橋ユウさんと母のペンさんの東京で受けたオーディション後の貴重な1枚

── 4人のお子さんそれぞれの活躍ぶりをどうご覧になっていますか。

 

高橋さん:本当に幸せです。外を歩いていて「(子どもたちの)お母さんですか?」と声をかけてもらえるのも、とってもうれしいです。私にとってみんな自慢の子どもたちです。仕事があるので、全員一緒に揃うことはなかなかないのですが、変わるがわる実家に帰ってきます。今もユウが子どもを連れて帰って来ていますよ。