1〜2年おきに手術も「入院生活は意外と楽しかった」
── 素敵な偶然ですね! ほしのさんは、その先生の手術を8回も受けたそうですね。
ほしのさん:はい。手術自体は生まれてすぐにできるそうですが、僕は手術ができる規定体重に達していなくて、最初の手術は3か月ぐらい経ってからでした。成長に応じてそのときに最適な手術が必要になるらしく、だいたい1~2年おきに手術をして、最後は高校2年生。いちおう、その後も美容整形のような形で鼻などを綺麗に整えていくような手術を続けることもできるそうです。でも、僕はもうこれでいいかなと思って。
── 手術をするとき、長い入院生活になるのでしょうか?
ほしのさん:だいたい1、2か月ぐらいの入院ですね。入院して数日後に手術をして、その後が長くて。口の中の手術なので、術後しばらくは口から食べたり飲んだりができなくなるんです。鼻から管を入れて2週間ほど過ごすのですが、傷口が塞がるのが遅いとなかなかチューブも取れなくて…。
ほかにも、成長して中学生とか高校生になると、腰の骨を削って口の中に移植する手術があるんですが、腰の骨を削ると術後に歩くリハビリも必要になるので、さらに入院が延びた記憶があります。

── 幼いころからそうした入院や手術を繰り返すのは、過酷な生活ですね。
ほしのさん:でも、みなさんが想像するほど「しんどい」という感覚はなかったと思います。僕にとっては生まれてときから当たり前にやるものだったので、「またこの期間ね」みたいな感じ。もちろん、手術自体はつらいこともありましたが、入院生活はあんがい楽しくて(笑)。
1、2か月の間、母が毎日つきっきりでいてくれたので、たまに売店に行って好きなお菓子とかちょっとしたおもちゃを買ってもらえるのがうれしかったんですよね。病院の上のほうの階にコインランドリーがあって、そこでの景色を眺めながらジュースを飲むのも好きでした。