資産価値がある部屋はベランダを見ればわかる?

── あと回しになりがちな消防設備への対応で、管理組合がきちんと機能しているかがわかる、と。

 

加藤さん:ベランダもひとつの判断材料になります。ベランダは避難経路でもあるので、荷物をたくさん置いたり、避難はしごのあるところに植木鉢を置いたりするのは本来、消防法上は違反なんですね。それをやっている住人がたくさんいるマンションは、管理組合がきちんと機能していないんだろうなと想像できます。

 

タワーマンションの内廊下も同様です。自転車やベビーカーが置いてあったりしますが、あれもダメ。管理組合が注意していない証拠ですよね。そうしたことが、マンションの資産価値にもつながっているのではないかというのが、僕の考えです。昔は物件を見るとき「エントランスがキレイだな」とか、部屋の広さやデザインぐらいしか見ていなかったけれど、管理体制という視点から資産価値を考えるようになったのは、消防設備士の仕事をするようになってからですね。

 

ザブングル加藤
消火器の点検も消防設備士の仕事のひとつ

── 不動産の仲介や売買の仕事も、いずれは考えていらっしゃるのですか?

 

加藤さん:というよりも、自分の生活に役立つだろうと思ったんです、僕は十数年前に一戸建てのマイホームを購入していますが、いずれその家を売るなり貸すなりするときに不動産の知識をつけておけば役に立つし、便利。しかも、自分で手続きすれば、節約にもなりますからね。