和菓子作りは奥深い「練り切り」に夢中のいま
── 料理だけではなく、お菓子作りもお好きだそうですね。
藤森さん:いまいちばんハマっているのが、あんこを細工する練り切り。習い始めたばかりだけれど、本当に楽しいですね。それ以前にあんこのしぼりを習っていて、そちらはいま認定資格をとっている最中です。和菓子は季節を表現するお菓子だから、洋菓子とはまた違うよさがある。日本の伝統文化だったり、日本の良さをたくさん学べるのがすごく魅力で。指で形作っていくので、自分の力加減ひとつで表現されるものが変わってくる。すごく繊細で、毎回、同じにならないのもまたおもしろいところです。
息子の18歳の誕生日は「あんこのバースデーケーキ」を作りました。18のナンバーケーキです。まず、1と8の型を使ってクッキーを焼いて、そこにあんこのお花でデコレーションしています。

── あんこのバースデーケーキとは新鮮です!息子さんも喜ばれたのでは?
藤森さん:「あ、なんかいいじゃん」、なんて感じでしたね(笑)。彼なりの表現ですけど、喜んでくれたと思います。
── 18歳というと、もう成人ですね。
藤森さん:いま高校3年生で、この春卒業します。お弁当も卒業です。なんだか寂しくなりますね。長いことお弁当を作ってきたけれど、それを物語るようにお弁当箱も朽ちてきていて、「一緒に歩んできたんだな」って感じます。息子のお弁当は卒業だけど、夫のお弁当作りは続けようと思っていて。ただ、そこに込める気持ちはちょっと違うんですけどね(笑)。
PROFILE 藤森夕子さん
ふじもり・ゆうこ。1968年12月12日生まれ、東京都出身。1990年、「日本美人大賞」C.C.ガールズ準グランプリを受賞し芸能界入り。1991年、C.C.ガールズとしてデビュー、絶大な人気を博す。96年にC.C.ガールズを卒業し、女優・タレントとして活躍。
取材・文/小野寺悦子 写真提供/オスカープロモーション