小学生から高校生まで4人のお子さんを育てる元バレーボール女子日本代表の大友愛さん。多忙だった乳幼児期を経て、ようやく自分の時間を取り戻しつつある大友さんが40代で夢中になっていることとは?(全4回中の3回)

ほとんどノーメイクだった

大友愛
アスレチックで有名な千葉県の清水公園で汗だくになりながら

── 女子バレーボール選手として2度のオリンピックに出場、2012年のロンドン五輪では銅メダル獲得に貢献された大友さんですが、現在は一男三女の母親としてもお忙しい毎日を過ごしているのでは?

 

大友さん:そうですね。長女の美空はもう高3なので手がかかることはないのですが、小4の長男、小3の次女、小1の三女と小学生が3人いるので、夏休みは習い事の送迎などで慌ただしかったです。

 

でも、3人がまとめて小学生というのは、それはそれでラクな部分もあるんですよ。幼稚園、小学校、中学校のそれぞれからプリントや連絡が来ていたころは、もう管理しきれなくてしょっちゅう何かしら忘れていました。最近は基本、アプリになったのでずいぶんラクになりましたが。それに、美空に続いて下の3人もバレーを習い始めたので、子どもたちが家にいない時間が以前より増えたんです。小4の長男は柔道も並行して習っています。PTAも早めに片づけちゃおうと立候補して済ませましたから、昔に比べたら心に余裕ができましたね。

 

自分の好きなことをしてリラックスできる時間を持てるようになったし、肌のお手入れなんかにも最近ようやく向き合えるようになりました。4人の子どもたちを育てている間に顔のシミとそばかすがびっくりするくらい増えたので、最近は空いた時間に美容皮膚科に通って息抜きしています。昔からずっと美容ケアが好きなので。

 

── 年齢の近い3人のお子さんたちの乳幼児期は、さぞ大変だったのでは。

 

大友さん:末っ子が今年小1になりましたが、この7年くらいは本当にもう毎日バタバタでした。小さい子どもたちをまとめてお風呂に入れて、あがったら追いかけ回して、体を拭いて、保湿クリームを塗って、余ったそのクリームを自分の顔に塗って終わり、みたいな毎日でした(笑)。家族のお出かけもパッと髪を結んで帽子をかぶるくらい、ほとんどノーメイクでしたね。全員分の飲み物とか着替えとかを準備して「さあ出るよ」となったら、自分の準備なんてムリですよ。ふと鏡を見たら眉毛がつながってることもよくありましたから。美容院に行くハードルもすごく高かった。

 

パパ(柔道家の秋本啓之さん)は忙しくてなかなか家にいないし、誰かに預けるのも迷惑かもしれない。託児所に3人預けたら万単位の出費になる。さらに自分の美容院代がかかるんだからもう絶対ムリ!って。「ママー!」って泣いている小さい子を置いてまで美容院に行くなんて母親としてどうなんだろう、って勝手に思い込んでいたんです。頭がカチコチでしたね。でも子どもって、意外とやってみたら大丈夫だったりするんですよね。たまに親と離れて違う環境で遊んだらすごく楽しんでることもある。それなら親だって自分の時間をつくっていい。そういうことが最近ようやくわかってきました。