ボディトレーニングに熱中「気づいたら生理が1年来ない」
── ボディコンテストに挑戦するなど、アクティブに活動されています。ボディコンテストに出場したのはどんな経緯だったのでしょうか?
小林アナさん:もともとぽっちゃりしていて、体型にコンプレックスがあったんです。2020年のコロナ禍で仕事が激減し、空いた時間が増えました。ちょうど40歳になる年だったから、この機会にちょっとダイエットしてみようと思って。それを当時の彼氏に話したら「じゃあ、ベストボディジャパンに出てみたら?芸能界の人とか出場してるじゃん」と、世間話みたいな感じで言われたんです。それを聞いて、せっかくだったら出場してみようと軽いノリで始めました。そこからトレーニングに集中して、2021年開催の那覇大会でウーマンズクラス(40歳~49歳)で準グランプリを受賞し、さいたま大会で第3位に入賞しました。
── アナウンサーを目指したお話や、お笑い芸人に転身した経緯も含め、どれもきっかけはシンプルな理由なのに、のめりこみ方がすごいですね。
小林アナさん:そうなんです。一度始めるとものすごく集中するタイプです。ただ、加減がわからなくて極限まで突き詰めちゃうんですよ。ボディコンテストでは1年くらいかけて体を作ったんですが、やりすぎてしまい、生理が止まりました。それでもあまり気にせず減量を続けたところ、気づいたら1年くらい生理が来なかったんです。周囲からも「目がバキバキになってるよ…。やせすぎじゃない?」と心配されました。それでも熱中しているときは、自分の状況に気づかないんです。
だんだん体重が増えるかもしれないと、食事をすることさえ怖くなってきて…。決定的だったのが、トレーニング中に原因不明の頭痛に襲われたことです。人生で感じたことがないほどの痛みでした。これは限界だと思ってムリな減量はやめました。
── 本当にひとつのものにかける集中力がすごいです。
小林アナさん:減量やトレーニングも、ふだんから食事に気をつけている人や運動習慣のある人だったら、健康的に体を作れたと思うんです。でも、私はまったくのゼロからのスタートだったのに「ベストボディジャパンに出場する」と目標を定めすぎたというか…。急にいろいろ盛りこみすぎて、体が悲鳴をあげたんだと思います。ダイエットはムリのない範囲で行うのが大切だと痛感しました。
とはいえ、こういう性格だからこそアナウンサーやお笑い芸人になれたとも思います。きっとこれからもいろんなことに体当たりで挑戦していく気がします。どんな世界が広がるのか楽しみでもあります。
PROFILE 小林アナさん
こばやし・あな。お笑い芸人。元新潟テレビ21アナウンサー。2011年「R-1ぐらんぷり」で準決勝進出を果たし、D1グランプリイメージガール「D-Sign」も務める。2013年7月4日、乳がんに罹患していたこと、及びがん切除と乳房再建の手術をしたことを、自らのブログで公表した。ベストボディ・ジャパン大会では、那覇大会(2021年9月12日開催)のウーマンズクラス(40歳~49歳)で準グランプリを受賞。さいたま大会(2021年10月2日開催)で第3位に入賞。ラジオパーソナリティとしても活躍。
取材・文/齋田多恵 写真提供/小林アナ