始めるのに「いつからでも全然遅くはない」

── ダンサーは、人前に出る機会が多いですし、体が資本の仕事ですが、体や心のケアで気をつけていることはありますか。

 

hanaさん:風邪もひかず怪我もなく健康なので、特に意識していることはないんです。ただ、振りつけを作るのが重なるようなときは、一瞬「頑張れるかな」というような気持ちになることはあります。でも、踊り出してみたらやっぱり楽しいんですよね。

 

── 好きなことを仕事にできているって素敵です。

 

hanaさん:私の場合は、「これを仕事にしたい」と思ってダンスを続けてきたわけではなく、ダンスが本当に好きで続けていたら結果こうなったという感じです。今は仕事として踊る機会が多いのですが、「仕事だ」と思うと切羽詰まってしまうので、純粋にダンスを楽しむ気持ちを大切にしています。

 

hanaさん
おしゃれな髪色がトレードマークのhanaさん

いくらダンスが好きでも、これで働いていくには大変だというイメージがあると思うので、最初の段階で諦めてしまう方が多いです。私も最初はバイトをしながらダンスを習っていましたが、そこで諦めずに続けていたから今があります。ダンスを楽しむという気持ちさえあれば、いつか仕事に繋がるのではないかなと思います。それに、踊っている人が楽しそうだと、見ている側も楽しいですよね。

 

── hanaさんがダンスに出会ったのは4歳の頃だったそうですが、習い始めるのに適した年齢はありますか。

 

hanaさん:その質問はかなりよく聞かれるんです。「今から始めたら遅いですか」というようなことを相談されるたびに、「いつからでも全然遅くないよ」と答えています。ダンスは何歳からでも始められます。今この世界で活躍している方々もダンスを習い始めた年齢は人それぞれなので、いくつだから手遅れということはないと思いますね。

 

レッスンに初めて参加する子は、何年も習っている子の中に飛び込んでいくので、自分だけできないという気持ちになってしまいがちなんです。「みんなはこれまで何年間かかけて練習してきたから今がある。最初はみんなできないところから始まるんだよ」と声をかけて、一緒に頑張っていこうねと伝えています。

 

── ダンサーとして活躍されているなかで、次なる目標を教えてください。

 

hanaさん:CMに姉妹で共演して妹の振りつけも担当したのですが、一緒に仕事をしたのはそのときが初めてでした。一緒の現場にいられて嬉しかったです。いつか、妹の楽曲に振り付けをしたいというのが今の目標です。これからも大好きなダンスはずっと続けていきたいと思っています。

 

PROFILE hanaさん

1994年生まれ、京都府出身。幼少期からダンスを始め、JAZZ、 ballet、HIPHOPなどあらゆるジャンルを習得。また、幼少期からキッズダンサーとして数々のショーやコンテストで優勝を飾る。K-POPアイドル TWICEのMOMOの実姉としても知られるが、hanaは小柄な身体からは想像できない“力強くも女性らしいしなやかなダンス”と“独自の世界観”を武器に活躍するコレオグラファーでもある。

 

取材・文/内橋明日香 写真提供/hana