現在、9歳の娘さんの子育て中のAKINAさん。ママ友に相談することも多いという子育ての悩みと、仕事を通して夫婦で感じる「子ども時代の宿題の大切さ」について伺いました。(全3回中の3回)

産後は子育てをメインに

── 出産後、仕事への向き合い方について夫婦で話し合いなどはしましたか。

 

AKINAさん:夫からは「家にいてよ」とも、「仕事をしてよ」とも言われていないですが、しばらくは子育てに専念していました。仕事はしていなかったわけではなく、以前よりペースを落とした感じです。産後、数年経ってライブ活動を再開したときも、夫から特に何も言われることはありませんでした。

 

AKINAさん
家族でカラオケに行った際の1枚。小さい頃から歌うことが大好きだったAKINAさん

夜中に「衣装、どっちがいいかな」と夫に聞いたら「もう、こんな深夜にそういうの始めるのやめて。もっと早めに準備しなよ」とは言われましたけど(笑)。基本的に私のすることを見守ってくれている感じです。

 

── 子育てに向き合う時間を増やしたのはAKINAさんの意思だったんですね。

 

AKINAさん:仕事も子育てもどちらも同じ分量をこなすことは、自分にはできないなと思いました。できる範囲で、できることをしてここまできた感じです。舞台は昔から好きなので、出演をどうしようか考えたときもあったんですが、何か月も公演期間がありますし、その間は子どものお迎えに行けなくなるなとか、ご飯が作れないなと思ったら、今は家族の時間を大切にしたいと思ったんです。

 

仕事のやり方は人それぞれだと思いますが、今は、ペースは落としながらも、来てくれるお客さんのために歌える場所を作れているので幸せです。

 

── 今は「子育て期」なんですね。

 

AKINAさん:そうですね。でも、自分がしたいことを抑えているわけではなく、何をするにしても今じゃないなと思っているので、そうしているだけです。これから子どもが大きくなって、自分に熱い気持ちがあったら、5年後でも、10年後でもいいので挑戦し続けていきたいです。

 

お母さん役でもおばあちゃん役でもいいので、元気なうちにオーディションを受けたいですね。気持ちさえあれば遅すぎることはなくて、なんとかなるんじゃないかなと思っています。

 

それに今は、子育てを通して経験値が上がっているとも思います。今まで知らなかった世界が見えるようになってきて。視野を広げさせてくれる子どもの存在は本当にありがたいと思います。ママ友から学ぶことも多いです。

 

── ママ友付き合いもされているんですね。

 

AKINAさん:子どもの学校繋がりのママ友です。ライブにも子連れで来てくれますよ。子育ての悩みも相談しあっているんですが、おもしろいのが、私の悩みは他の人からしたら小さなことで、人の悩みを聞くと私も「そんなこと!?」と思うことが多いんです。子育てで行き詰まることがあったら、人に話すことは大事だと思いますね。