子育ての悩みも「夫婦で一致する対処法」

── ちなみに今、子育てで悩んでいることありますか。

 

AKINAさん:よく聞く話だとは思いますが、娘が宿題をなかなかしないことです。私も好きではなかったので気持ちはわかるんですが、大人になると「これやって」なんて宿題が出ることはなくなっていきます。宿題がないなかで、自分で課題を課して答えを導いていく必要があるので、「宿題が出されているうちはいいんだよ」というのは夫婦で一致しています。それを娘に伝えて、なんとかやっていますね。

 

AKINAさん
優しいママの表情を見せるAKINAさんと娘さんとのプライベートショット

 

── ご夫婦の人生経験から来る言葉ですね。

 

AKINAさん:夫も私もそうですが、この仕事は自分が好きでしていることなので、常にアンテナを貼って、必要だと思うことを準備していく必要があります。夫は本や新聞を読んだり、テレビを観たりして常に情報収集をしています。私も長年、音楽を続けていますが、歌だけができたからいいわけでもありません。夫婦でつくづく、「宿題が出されているときの方が楽だった」と感じているんです。

 

ただ、それを娘に言っているのに「果たして自分が本当にできているのか?」と自己嫌悪に陥ることもありますよ。でも言わないと伝わらない。子育てってすごく難しいなと思います。そういうときはママ友に、「宿題、どのくらいの時間でさせている?」と情報交換しつつ、相談しています。

 

── 自分に課題と言いますと、AKINAさんは大人になってからサックスを始められましたね。

 

AKINAさん:今まで歌ってきた曲をジャズアレンジにしたり、サックスを演奏しながら歌ったりということもライブでしています。どんどんアップデートしていかないと飽きられてしまうと思うので、パフォーマンスについては日々勉強です。自分で出した課題をクリアしていって、階段を登り続けていく感覚です。もちろん、やりがいもあって楽しいので続けているのですが、大変さもありますね。

 

AKINAさん
Folder5時代のAKINAさん

おそらく多くの方が、歌って踊っている私のイメージが強いと思うので、いつか「サックスプレーヤーAKINA」として知られるようになりたいなと思っています。どなたかのライブに出たり、サックス雑誌に出たりもしたいですね。40歳も近くなってきたので、ちょっと違う側面も出していきたいです。

 

── 今後チャレンジしてみたいことはありますか。

 

AKINAさん:筋トレが好きで昔からずっと続けているので、雑誌『Tarzan』に出てみたいです。産後は14キロ痩せて、体重は当時39キロくらいになったのですが、一度痩せてから加圧トレーニングなどもして筋肉をつけました。本能的に体を動かすのが好きなんです。

 

汗をかくとすっきりしますし、もやもやしていた気持ちも晴れます。運動は「運を動かす」といいますが、本当にその通りだと思います。エンタメが好きなので、歌やお芝居を始め、ジャンルを広げて色々なことにチャレンジしながら、これからも表現し続けていきたいです。

 

AKINAさん

1985年生まれ、沖縄県出身。12歳でFolderとしてデビューし、その後Folder5のメインボーカルとなる。現在は俳優や歌手としてソロでアーティスト活動を行う。プライベートではお笑いタレントのビビる大木と結婚、1児の母。この夏は、「Peechic Parchic Music」秋田公演、東京公演とデビュー27周年ライブにて、歌とともにサックスの演奏も行う。

 

取材・文/内橋明日香 写真提供/AKINA