お笑いタレントのビビる大木さんと結婚したAKINAさん。妊娠中に精神的に不安定なこともあったそうで──。「夫は黙ってそばにいた」という夫婦のエピソードについて伺いました。(全3回中の2回)

夫婦になって感じる夫の魅力

── 夫・ビビる大木さんは、ご家庭ではどんな方ですか。

 

AKINAさん:常に家族のことを考えていて、誕生日や結婚記念日なども必ずお祝いしてくれます。私の両親のことも大事にしてくれていて、私の母は「若かったら、私が大木さんと結婚したかったさ〜」と言っています(笑)。

 

AKINAさん
七五三(7歳)で沖縄の伝統衣装を着て記念撮影するAKINAさん

母の日はいつも、自分の親と、私の沖縄の実家にも贈り物をしてくれています。私の家族からは「いい男だ」と言われていてかなり評価が高いです。

 

── もともと、友人としてスタートしたそうですね。

 

AKINAさん:夫とはキャイーンの天野さんが主催する「天野会」で出会いました。天野さんが振る舞う手料理を、平愛梨さんと三瓶さん、矢部太郎さんと私でいただくんですけど、私以外の方はお酒を飲まないんです。気の合う仲間同士で話をしながら食事をして、デザートにケーキを食べてから電車で帰る、というすごく平和で楽しい会です。今でも夫婦で仲良くしてもらっています。

 

── 結婚後、おふたりの関係に変化はありますか。

 

AKINAさん:私のキャラ的にも、元から「超大好き!」という感じではないのですが、夫は基本的にすごく優しいです。私が体調不良で吐いてしまったときも、「外でそうなったら大変だから」と、ネットで探して、持ち運びできる専用の袋を買ってくれて。付き合っているときよりも結婚後の方がさらに好きなっていると思います。友達のときからいい人だと思っていたんですが、家族になって「本当にいい人なんだな」と感じることが多くなりました。

「愛おしさよりも恐怖が」妊娠中に感じた不安

── 娘さんを妊娠中に、心身ともに不安を感じる日が多かったと伺いました。

 

AKIINAさん:妊娠初期の頃は、出産を心待ちにしていて、ベビー服を選ぶのも楽しみでした。でも、出産時期がだんだん近づいてくるにつれて、怖くなって夜中に泣いてしまうことが増えたんです。今思えばホルモンバランスのせいだと思うのですが、出産に対する不安感が強かったです。お腹で子どもが動いてなかなか寝つけないし、足もつるし、トイレも近くなって。

 

妊娠中はもっとキラキラしているものだと思っていました。周りの妊婦の子は痩せていてメイクのりもよく見えました。それに比べて私は、こんなに浮腫んでしまって…と落ち込んで。自分の体がどんどん大きくなって、下着も今まで見たことがないようなサイズになっていきますし、授乳しやすいパジャマを見ても「えっ!こんなところから開くの!?」という衝撃が強くて。

 

妊娠は奇跡ですし、娘にはここまで育ってくれてありがとうという気持ちがあるのに、どんどん違う体になっていく自分をどうしていいかわからなくて。愛おしさよりも怖いという気持ちでいっぱいでした。

 

── 出産はいざ経験するまで、知らないことが多過ぎますよね。

 

AKINAさん:10か月のときに前置胎盤と診断されました。その後、様子を見ていたものの治らなかったので、通っていたクリニックから「総合病院に行ってください」と言われて。もともとクリニックで産みたいという希望があったのでショックでした。

 

帝王切開で出産することになったのですが、大きい病院だとたくさんの人がいて、研修医の方も代わる代わるやって来ます。診察中に人に囲まれるのも緊張しました。でもこの経験があったので、すっかり産婦人科に慣れて、今ではもう受診の際の恥ずかしさはなくなりましたね。

 

AKINAさん
小学4年生の頃のAKINAさん

── 産後はいかがでしたか。

 

AKINAさん:もちろん寝不足ではありましたけど、産後のメンタルはそこまで落ちませんでした。元の体型に戻るのかなというのはありましたが、それはのちに筋トレで戻そうと思っていたので。振り返っても妊娠中のメンタルの浮き沈みは相当だったなと思います。

 

── 夫のビビる大木さんは、妊娠中にどう接してくれていましたか。

 

AKINAさん:夫は、今まで前日入りしていたレギュラーの仕事を当日に行くとか、とにかく私にいつ何があってもいいように、できる限り寄り添ってそばにいてくれました。特に何か言われることもなく、黙ってです(笑)。

 

── 黙って寄り添う。それが正解かもしれないです。

 

AKINAさん:そうなんです。そんなときに言葉はいらない。こちらがイライラしていたり余裕がなかったりするときに何か言われても、当時の私は聞く耳を持てなかったと思います。ホルモンって本当すごいですね。自分が自分でなくなるという感覚でした。