「ごはんと旅は人をつなぐ。」をテーマに、おいしいごはんや素敵な旅を通じて、人と人を繋ぐ。そんな活動をしている料理家・ダーダこと山田英季さんによる、連載エッセイ。山田さんの「今これが食べたい」を、作っているときの熱量も一緒にお届けします。今回ご紹介いただくのは、春の爽やかさを味わう「鯵と青唐辛子の小どんぶり」。
#30 春の爽やかさを味わう「鯵と青唐辛子の小どんぶり」
風が気持ちいい季節です。こんなときは、料理も爽やかななものが食べたくなります。
今回は、春の爽やかさを味わう「鯵と青唐辛子の小どんぶり」を作ります。
まずは、青唐辛子を小口切りにし、青じそは細切りにします。このふたつが爽やかな雰囲気を出してくれるので、お好みでたっぷり入れても美味しいです。ただし、青唐辛子はとても辛いので気をつけてくださいね。
そうしたら、鯵のお刺身を包丁で細かく叩いていきます。ミンチになっているところと魚の身がしっかり残っているところが混ざっているほうが、食感が変わって美味しいです。
叩いた鯵の上に細切りにした青じそを置き、さらに叩くことで鯵に青じそのいい香りがうつります。
あとは簡単です。
炊き上がったもち麦ごはんの上に鯵をのせ、おろししょうがとごまをふりかけ、しょうゆをたらしたら出来上がりです。ひと口食べれば、脂ののった鯵と青じそ、青唐辛子の爽やかさを感じます。
もち麦ごはんのプチプチ感も加わって、食べている間、ずっと口の中は美味しくて楽しい時間です。ごはんはお釜で炊くと、ほんのり木蓋の香りが移った、ふっくらと粒立ちがよいご飯に仕上がります。
5月の台所三箇条
- 春は鯵
- 辛くて爽やかな青唐辛子は、少しだけ
- もち麦ごはんで食感も楽しく
「鯵と青唐辛子の小どんぶり」
本日の材料 2人分 (調理時間:10分)
・鯵のお刺身………100g
・青じそ……………3枚
・白炒りごま………小さじ1
・青唐辛子…………1/3本
・おろししょうが…5g
・しょうゆ…………適量
・もち麦ごはん……2膳分(白米でもOK)
作り方
①青唐辛子は小口切りにし、青じそは細切りにする。
②鯵を包丁で細かく叩き、❶を加えてさらに叩く。
③炊いたごはんの上に❷とおろししょうがをのせ、ごまをふり、お好みでしょうゆをかける。
料理製作・文・写真/山田英季 構成/松崎愛香