モラハラ男、浮気男、恋で痛い目にあったまま30歳を迎えた柚(ゆず)は、後輩から頼りにされる自他ともに認める強い女に。男性に甘えられない、私は一人でも生きていける。ずっとそう思っていたのに彼女の人生観を変えたのは5歳年下の夫・奏多(かなた)でした。
誕生日の日に後輩に誘われ参加した合コンで出会った奏多。歳の離れたメンバーのなかで打ち解けられずにいた柚でしたが、奏多とだけは違いました。お互いにどこかで会った気が…と思っていたところ、過去に柚子は奏多がアルバイトしていたレストランの常連客だったのでした。
「今日が誕生日だった」と聞き、突然立ち去った奏多が戻ると手には花束のプレゼントが。過去の恋愛から自分は価値のない人間なんだと思っていた柚は、男性からの気持ちのこもった初めてのプレゼントに思わず涙を流しました。
しかし、その後の奏多からの「お付き合いしてください!」という突然の告白に「ごめんなさい」と返答してしまう柚。新しい恋に踏み込めない柚の過去とは…。
酸いも甘いも経験したオトナ女子が、甘えられる相手に出会うまでを描きます。
容姿を貶したり、暴言を吐いたり、束縛も…今まで目を背けてきた違和感と向き合い、あえて人の多いファミレスでとうとうモラハラ彼氏に別れを切り出した柚。別れたくないと大きい声を出すいう彼氏に当時高校生でアルバイトをしていた奏多が「他のお客様に迷惑なので」と注意をしてくれました。
するとお客という立場を利用し、奏多を罵倒し始めた彼氏。柚の我慢は限界に達し「何様なの」と今までの鬱憤をぶつけました。
第31話「どうぞごゆっくり」彼氏との修羅場を終え涙する女性へのファミレス店員の気遣い
柚に言い返され、辱められたと感じた彼は最後の最後まで柚に暴言を吐くのでした。初めての彼氏だったのに…「付き合わなければよかった」とまで言われ、楽しかったことを思い出し涙する柚。その涙を隠すようにメニューを差し出す奏多。この頃から二人の出会いは始まっていたのですね。
作/おみき