「記事を書きませんか?」大手生活メディアから連絡が…

結果的にそうした無印良品とは関係ない記事も、ムジラーで同世代の読者から反響もあったと言います。

 

「家族にはブログ名やURLは教えませんでした。子どもの中学受験や家づくりのことなど、赤裸々に書きたかったので。“ブログ書き始めたんだ〜”といったくらいで」

 

しかし、わずか2か月で夫にバレることに。フネさんのブログは読者を増やし、大手の生活メディアから記事の執筆依頼が来るまでになっていました。

 

「最初、夫はブログを書くことで否定的で。毎晩22時ころから、私がブログ執筆に夢中で、一緒に時間を過ごせないことも不満だったようです。

 

でも、実際にブログを読んだら、“こんなにきちんとしたブログを書いているんだ”と感動されて…」

 

長女からは鋭い指摘を受けてハッとしたこともあったそう。

 

「書き始めたころ、買った商品の段ボールの画像に、よく見るとストア名が書かれたシールが貼ってあって。

 

それを見て、“住んでいる地域が特定されるからモザイクいれないと!”って。あわてて消す作業しました。いまの子どものリテラシーの高さに驚かされました」

 

ブログはけっして無印商品を絶賛するだけではありません。

 

「使ってよかった商品はその良さを書くし、いまいちだったものは、ブログを読んでくれる人に私と同じ経験をしてほしくないから、正直に書きます。

 

でも、批判というよりこういう機能だから、“気をつけてね”と伝わればいいと思っています」

 

また、ブログを書き始めて違う効果もあった様子。積極的に部屋が片づくようになったそうです。

 

「ブログに載せる写真を撮るんですが、やっぱりキレイに撮りたい。スマホのカメラで撮影するとき、フレームの中に余計なものが映り込むと生活感が出てしまう。

 

雑多な写真にしたくないから、自然とものを整理できるようになって。写真を撮る目的で家がキレイになって、『片づけたければ写真を撮ろう』というブログ記事まで書けました!」

 

3強ひしめく100円ショップ、3coins、ニトリなど生活雑貨は群雄割拠の時代。無印良品のライバルは多い。

 

「どのメーカーさんもどんどんデザインがよくなって、使い勝手や機能性も高くなっています。でも、シンプルで丈夫で統一感がある無印への愛は変わりません」

 

取材・文/西村智宏 画像提供/フネ(ブログ「無印良品大好きフネの悩めるシンプル生活」より)

※掲載画像はすべてフネさんの私物です。店舗への問合せなどはご遠慮下さい。