教養センターの同期に女性はいなかった赤見千尋さん
教養センターの同期に女性はいなかった

監視カメラや赤外線センサーで

── 厳しい養成所だったのですか?

 

赤見さん:最近は変わってきているようですが20年以上前は、まるで少年院のようでした。監視カメラや赤外線センサーで見張られて、教官もすごく厳しかったです。

 

同期の女性もいなかったので耐えられないと思いましが、ここを卒業しさえすればジョッキーになれるというモチベーションだけで2年間を頑張りました。

 

── 特にしんどかったことは何ですか?

 

赤見さん:体重管理ですね。毎朝、体重測定があり45~46キロでないといけないので、食べることが楽しみだった私には大変なことでした。

 

成長期に入所してきた男性は、身長が伸びるなかでの体重のコントロールはもっと大変だと思います。

 

監視や脱走防止も、買い食いなどで体重が増えることを防ぐためでもあります。

 

騎手時代の赤見千尋さん
騎手時代の赤見さん

生理が止まっていた

── 女性ならではの、大変さはありましたか?

 

赤見さん:トイレや生理の問題ですね。施設によっては、トイレが男性と共用で、男性も困っていたと思います。

 

私はセンターにいる間は生理が止まっていて、好都合だとは思いましたが、女性の体にはよくないことです。

 

センター卒業後に、生理はすぐに始まったので精神的なことも影響していたのだと思います。

 

その後も、しばらくは不順が続いていたので、体には決してよいことではないですよね。

 

ただ、競馬はファンのお金がかかっているので、体調不良などを言い訳にすることはできません。

 

最近は女性騎手でも生理について発信する人もいるので、まずはみなさんに知ってもらえればと思います。