反射材使用で本格的な安全対策ハーネスに
── 2021年11月にTwitterで投稿されたのち、すぐに商品化の話があったのでしょうか。
西野さん:実はいくつかの企業さんに打診しましたが、うまくいきませんでした。というのも、安全対策だと伝わるように工事現場風のデザインにしていたのですが、それがかえって「働くのりものが好きな子のためのリュック」と思われてしまったのかもしれません。
Twitterでは反響があったものの、商品としての需要はないのかな…そう諦めかけていたところ、たまたま私のツイートを目にしたクラウドファンディングの会社であるCAMPFIREの担当者さんがお声がけくださり、それが転機となりました。
そこでクラウドファンディングという制度を教えてもらって。以降、CAMPFIREの方たちの手厚いサポートを受けながら、企画や生地選びの段階から商品化に向けて進めてきました。
── 今回、特にこだわっている点はどこですか。
西野さん:リュックの肩紐のところに反射材を使用したことです。これはTwitterのフォロワーさんからの意見を参考にさせていただきました。
もともと世の中には安全性の高いハーネスは数多く存在しています。ところが、可愛いデザインの商品が多いものの、反射材を使用しているものがあまりなかったんですね。
今回、反射材をつけたことで「子どもの安全を守るためのハーネス」としてより機能性が増し、本来の目的である交通事故の防止にも大きく役立つと期待しています。
たとえば、夕方子どもが急に車道に飛び出してきても、この反射板がキラッと光れば「そこに子どもがいるんだ」と運転手は気づくきっかけになりますよね。それって親や子だけでなく、車を運転する側にとっても安心できると思うんです。単にデザイン性だけでなく、本格的に安全対策として使用できることにこだわりました。
──確かに、暗くなったときにも反射材があれば周りは子どもの存在に気づけますね。