母もまたファンタジー少女だった
しかし、考えてみれば、幼少期のころ…というか私自身もまた、中学生までサンタを信じるファンタジー少女でありました。
私の両親はずっと熱心にサンタ業務をしてくれていたのですが、さすがに恐れをなしたのか、ある年のクリスマスに父親から「クリスマスはお父さんたちがプレゼント買ってあげるから」とネタバラシをされ、非常にショックを受けたことをよく覚えています。
似たもの親子、蛙の子は蛙…。
そんなわけで、思いがけずいまだにサンタが現役のわが家ではありますが、サンタが来るのは中学生まで、という家庭内ルールもあり、せっかくなのでサンタ業務、いけるところまでいってみよう、と今は思っております。
義父母の「だから適当なところでバラしておけば良かったのに…」と言いたげな視線には気づかないことにして、今年も私はこっそりと、24日、夜中の子ども部屋に忍び込む予定です。
文/甘木サカヱ イラスト/ホリナルミ