2万4000件以上の家計相談を行ってきた家計再生コンサルタントの横山光昭さん。貯まる家計に改善するその手腕は、みずからの家庭ではどのように活かされているのか。7人の大家族、横山家が実践する5つの節約術を教えてもらいました。
予算オーバーしても大丈夫な「1週間サイフ」
多くのご家庭では、費目ごとに予算を決めていても、予算内に収まらないことが少なくないのではないでしょうか。
横山家では食費や日用品代の予算をオーバーすることはほぼありません。それを可能にしているのが1週間単位で家計を管理する「1週間サイフ」です。
スタートは月曜日。1週間の食費予算1万5000円と日用品代予算5000円を専用のサイフに入れます。
日曜まで過ごしたら集計し、その週は終了。これを5週間繰り返すだけです。どの曜日からスタートしても構いません。
1週間サイフは、食費と日用品代の予算に対して「今週は使いすぎている」「今週はゆとりがありそう」とペースをつかみやすいです。使いすぎていたら「来週買おう」とコントロールもしやすい。
予算が途中でたりない、余ることもあります。足りないときは翌週の予算から前借りし、翌週はその分を差し引いて少ない予算でやりくりする。
前週の使いすぎをリカバリーする仕組みですね。逆に余ったら別途貯めておくか、翌週に回すか、ご褒美にデザートなど買うのもありです。
このように1週間単位で更新していくと、月末を迎えるまでに何度か調整できるため、食費も日用品代も乱れずにすみます。管理しやすく予算内に収まるわけです。
1か月単位の管理の場合、月末になって初めて「今月は食費を使いすぎた」と認識します。管理する期間が長いと把握するのも容易ではなく、意識しづらいのが人間の心理。翌月頑張ろうと思っても、たいていうまくいきません。