支えになったのは家族と庭の植物たち

── 学校や予備校に通えなかった時期は、どんな思いでいたのでしょうか。

 

Fairy’s Dressさん:
やっぱり、学校に行けないことに対するツラさが大きかったです。起立性調節障害に対する認知度も今より低く「どうして私が病気になってしまったんだろう」という気持ちもありました。勉強の遅れも気になって、すごく不安でしたね。

 

ただ、私の場合、家族や学校が起立性調節障害への理解があったので、同じ病気で苦しんでいる人よりも、周囲の環境は良かったんじゃないかと思います。

 

学校生活のわずらわしさから解放されて、ラクになった面もありました。

 

学校ってある種、閉鎖的な場ですよね。小学生の頃から、友人関係のいざこざに煩わしさを感じていたし、先生が求めていることを考えて行動しなければならないこともツラかったんです。

 

── 休学中は、どのように過ごしていましたか? 

 

Fairy’s Dressさん:
休学中はすごく気持ちに波があって、穏やかに過ごせているときと、不安でツラいときを行き来していました。

 

そんななか、家族とゆっくり話す時間や、趣味のガーデニングをして過ごす時間が心の支えでしたね。

 

うつ状態で予備校を休んでいる時期に、ふと思い立って庭で妖精のドレスを作ったことが、今の活動につながっています。

 

── 植物で、妖精のドレスを作る活動ですね。繊細な作風と世界観がSNSで反響を呼び、作家活動に専念されるきっかけになりました。

 

Fairy’s Dressさん:
今はSNSやWebサイトでの作品発表、販売をメインに活動しています。

 

何気ない投稿がきっかけで、作家活動に至ったので「人生、何が起こるか分からないな」と、つくづく思います。