病気を経てそれぞれの道を歩みはじめた姉妹

── 学校に通えなかった時期、ご家族はどんな風に接してくれていましたか?

 

Fairy’s Dressさん:
起立性調節障害は、努力して克服するというより、やりすごしたり、ひとまずのつき合い方を工夫する対象でした。

 

姉が起立性調節障害で学校に行けなくなったとき、もしかしたら親は葛藤していたのかもしれません。でも、そうした素振りは見せず、ずっと一貫して寄り添い続けてくれました。

 

とくに母は、私が小さな頃から自立心を育ててくれました。いつも私の状態をよく見て、気持ちを尊重してくれます。

 

私が学校に通えなくなったときは、やはり割りきれない気持ちもあったと思いますが、私の気持ちを尊重しようと頑張ってくれました。

 

── 活動を始めてから、1年たらずで商標登録やHP作成など、堅実に活動されていますね。お母様が育ててくださった自立心があるからこそでしょうか。

 

Fairy’s Dressさん:
私自身、これからも作家として生きていきたいと考えているので、作品販売やHP制作、ブランディングのサポートは、地元・鹿児島で女性の働き方を支援する会社に依頼しています。

 

母や姉と一緒にお世話になっている漢方の相談所に、現在の担当者の名刺が置いてあって、そこからご縁がつながりました。

 

私と同じく、起立性調節障害を患っていた姉も、今はアルバイトをしながら大学で勉強しています。病気で勉強に不安を抱える子どもたちを支えるのが夢で、専門の勉強とは別に、心理学の勉強もしているそうです。

 

ネモフィラやゼラニウムを使った空色の妖精のドレス

── 姉妹それぞれが、病を経て新しい歩みを進めているんですね。Fairy's Dressさんが今後挑戦してみたいことや、将来の夢について教えてください。

 

Fairy’s Dressさん:
妖精のドレスのデザインをもとに、実際に着られるドレスを作りたいと思っています。私の作品を見て「こんなドレスを着てみたい」と言ってくださるお子様が多いので、その夢を叶えたいなと。

 

子ども用ドレスだけでなく、親子で着られるドレスや、バレエやフィギュアスケートの衣装、お人形用ドレスも作ってみたいです。妖精のドレスの世界観を表現しながら、実際に着て楽しめるドレスをデザインするのが、今の私の夢です。

 

PROFILE Fairy’s Dressさん

鹿児島県出身、鹿児島県在住。小学6年生で起立性調節障害を発症し、中学校に進学するものの、一度も授業に出られず、高校進学を断念。2021年、うつ状態の治療中に妖精のドレスを作り、SNSに投稿したところ大きな反響を得る。現在はSNSや展示会での作品公開や、作品販売をおこなう。

 

取材・文/笠井ゆかり 画像提供/Fairy’s Dress