普通の女の子に戻りたい!
── その後、吉本興業に入社されて2009年におかずクラブを結成されました。今はゆいPさんと2人で活動されていますが、当初は3人のトリオだったそうですね。
オカリナさん:結成1年目でひとり辞めて。またひとり入ってきたんですけど、しばらくしたら辞めちゃって。
── お笑いに対する、熱量の違いのようなものがあったのでしょうか?
オカリナさん:ゆいPがわりとストイックで。ネタができなかったら、朝まで事務所でネタを書いたり、みんなで床に寝っ転がったまま寝ちゃったりしていて。途中で「帰ろう」って言うメンバーもいましたよ。でも、ゆいPがネタを作ってるから、あんまり強く言えないわけです。私はなんとも思わなかったけど、彼氏がいる子もいたし、体力的にもきついし。
表面上は、みんな普通に仕事してましたけど、やっぱり嫌だったんだと思いますよ。最後は、「普通の女の子に戻りたい」と言って、辞めていきましたもん。
── どこかで聞いたことのあるようなフレーズ…。コンビになって、ゆいPさんとオカリナさんの関係はいかがですか?
オカリナさん:私が、いろいろ怒らせるんですよね。ネタ覚えないとか、何回も言ったのに忘れるとか。ちょっと遅刻するとか。最近はないんですけど、昔は1、2分遅刻して怒られるとか。
私は、それくらい、いいんじゃないかなって思うんですけど。ゆいPは厳しいというか、体育会系だったから納得いかないみたいで。ゆいP的には、1時間の遅刻はわかるけど1、2分の遅刻はやればできるだろうって考えだから、イラつくみたいです。
まぁ、私も私だなって思いますよ。以前、自転車で通勤していたとき。ベストタイムってあるじゃないですか?家から目的地まで、全部信号に引っかからないとか、車が来ないとか。そのベストタイムの感覚でいつも家を出ちゃうから、赤信号を想定していない。まぁ、当然遅れるわけなんですが。
── オカリナさんも何か意見を言ったり、ケンカになることはありますか?
オカリナさん:あります、あります。でも、ゆいPは元々ディスカッションが好きなタイプなんですよ。ゆいPにワーって言われると頭が真っ白になっちゃって、何も言い返せない。でも、顔はすごく憎たらしい顔してゆいPを見てるから、向こうは怒ってますよ。「言いたいことあるならいいなよ」って、さらに怒られちゃうんですけど。
── 今まで解散を考えたとか、看護師に戻りたいと思ったことはありますか?
オカリナさん:あ〜、それは1回もないですね。なんだかんだ、やっぱりゆいPと一緒にやってて楽しいし。ケンカしても安心できる相手だから、ケンカするというか。
── もう、おかずクラブとしても、芸人としても長いですものね?
オカリナさん:なんとなく、お互いの考えとかクセや考えも分かってますしね。それに、ゆいPは、おかずクラブとして冠番組を持ちたいって言ってるし、私はお金のプールで泳ぐ夢を達成できてないので(笑)。これからも、まだまだ芸人としてやることはたくさんありますね。
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PROFILE オカリナさん
1984年生まれ。宮崎県出身。芸人。2009年お笑いコンビ・おかずクラブをゆいPとともに結成。
取材・文/松永怜 撮影/坂脇卓也