「ママ友に裏切られたのよ…」と不安そうに話す妻を心配した夫。詳しく話を聞いてみると、「え、そんなこと?」と思ってしまうレベルの話でした。優しく気配りできる妻だからこそ、それがネガティブに働くと厄介。夫は妻のモヤモヤを解消できるのでしょうか。
プレゼントがかぶっただけであたふたする妻
3歳年下の女性と結婚して13年、11歳と7歳、2人の子がいるキョウスケさん(44歳、仮名=以下同)。妻はとても優しい性格だそうです。
「その優しさが裏目に出るのかもしれませんね、いまの時代だと。妻が言うには、ママ友に裏切られた、パート先の同僚に欺かれたとか、ひどい目にあっているらしいんです」
キョウスケさんはそのたびに妻の話をじっくり聞いてきました。
「ママ友の裏切りといっても、たいしたことじゃないんです。何人かのママ友で家に遊びに行くとき、手土産がかぶらないようにしていたら、あるママ友が予定していたプリンを作れないからクッキーを買ってきた、と。
妻はクッキーを買うつもりでいたので、結局、かぶってしまった…って。まあ、事前に連絡を取り合う時間もなかったみたいで、しかたない話ですよね」
ただ、妻にとっては「しかたない話」ではすまないようです。お呼ばれした家にも悪い、他のママ友にも悪い、プリンを作ると言ったのに…とモヤモヤしてしまう。
「かぶるのがそんなに嫌なら、『クッキーを買っていくって言ってくれれば、私は別のものを買って行ったのに』と、そのママ友にひと言いえばいいのに、それさえ言えない。
言えないなら忘れるしかないのに、それもできない。まじめで優しいのはいいことだけど、どうにもならない過去のことで悩んでもしかたがないですよね」
パート先の同僚に欺かれたのも似たような話。同僚の女性が男友だちと会うためのアリバイに、妻が勝手に使われたというのです。
「“勝手にアリバイ工作に使わないで”とか、“先に言ってよ”と言えばすむ話。でも妻は、自分がバカにされているのではないかとか、よけいなことまで考えてしまう…」
人の言葉をさまざまな角度から考えるのはいいことかもしれませんが、それで自分がつらくなると生きづらさを感じそうです。