子育てがひと段落して犬を飼い始めた夫婦の異変

子どもが大きくなり、どこか寂しさもあって犬を飼うようになる夫婦もいます。

 

「娘は専門学校を出て就職すると同時に、ひとり暮らしをすると独立していきました。息子もこの春から遠方の大学に進学したので、急に“夫婦ふたり暮らし”になったんです。

 

家の中から明かりが消えたような感じでしたね。妻は“何もする気がなくなっちゃった”と、キッチンに立たない日も増えました」

 

タカノリさん(52歳、仮名=以下同)はそう言います。結婚して22年、まさに熟年離婚の年代です。

 

彼が「犬を飼おう」と提案すると、妻も賛成。保護犬を見に行き、目があった犬を引き取ったそうです。

 

「ふたりで散歩させたりするのもいいなと妄想していたんですが、散歩は早起きの僕の役目になりました。

 

妻は犬をやたらとかわいがって、犬に向かって僕のグチを吹き込むことも(苦笑)」

 

「ふたりだけの生活なんだから、自分のことは自分でしてよね」と、妻は犬を見つめながら言い始めました。

 

さらに「パートが忙しいから、家事も手伝ってね」と言ったり。タカノリさんはできる限り率先しているつもりなのに、妻の要求が増えるばかりだと困惑気味。