イラストレーター・漫画家、そして3歳の息子さんのお母さんでもあるこげのまさきさん(@koge_diary)。今年、初めて「死」に出会った息子さんに寄り添い、一緒に向き合った体験が話題になりました。
「セミしんでる?」何げない会話だと思ったら
ある日の食事中、3歳の息子さんがぽつりと言いました。
「…お母さん、絶対におばあさんにならないでね」
突然のひと言に、一瞬固まってしまうこげのさん。
「なんでそう思ったん?」
明るく尋ねてみても、息子さんはちょっぴりしんみりしたまま、「いなくなったら嫌だから…」と答えます。こげさんはすぐに「セミかな」と思ったそうです。
こげさんのおうちの周りはセミが多く、夏の終わりにはたくさんの抜け殻や死骸を見かけます。自然と、親子の会話も「セミ どうしてしぬ?」「おじいさんになったんだよ」とセミの死の話に。
息子さんはそれを自分なりに考えた結果、「おばあさんにならないでね」という発言に繋がったようです。
「死」に不必要にネガティブになってほしくないから
その夜、息子さんの寝顔を見ながら、こげのさんも自分が息子さんと同じくらいの年齢の時に「人ってしぬのか」と初めて思ったことを思い出します。
幼いこげのさんにとって、死は「怖いような 宇宙のようなイメージ」。息子さんも同じような不安に駆られているのでしょうか。
しかし、死とはだれもがつき合っていかなければならないこと。死に対して、不必要にネガティブになってほしくないなと考えたこげのさんは次の日……。
「お母ちゃん!またセミしんでる!」
「ほんとだ!…セミ よく頑張った!!」
こげのさんは「お疲れ様っした!」とセミに手を合わせます。
「頑張って生ききったから、かなしい事じゃない」「だからお疲れ様って言おう」そう息子さんに声をかけたのでした。