宝塚歌劇団に19年間在籍し、月組組長も務めた憧花ゆりのさん。退団後、2020年に移転開業した宝塚大劇場オフィシャルホテル「宝塚ホテル」の支配人に就任しました。宝塚歌劇団の娘役から異業種のホテル支配人への転身。その決断にいたる経緯や、それまでどんな思いを抱いていたのか聞きました。
憧れだった宝塚歌劇団に2回目の受験で合格!
「母親が宝塚歌劇団の大ファンだった」と話す憧花さん。以前は3階の立ち見席が500円程度だったこともあり、子どもの頃は母や姉と宝塚大劇場へひんぱんに足を運び、親しんできました。
「小学生の頃からバレエ、中学生からは歌とピアノも習っていました。自分ではよく覚えていないのですが、中学校を卒業する頃、“宝塚音楽学校を受験したい”と言ったようです。
最初に挑戦したときは不合格で、学校を休むほど落ちこみました。それから本格的にレッスンを始め、2回目の受験で合格しました」
2000年に宝塚歌劇団に86期生として入団。歌のうまさが評価され、2015年にはショーのフィナーレの最後にあるパレードでソロで歌う、歌い手の花形「エトワール」を務めたこともあります。
2016年には、宝塚歌劇団に5つある組のひとつ「月組」組長に就任。約70人をまとめることに。