お母さんとは別の時代を生きている

「私」と「お母さん」は、別の人間です。同じ人生を歩んできたわけではありません。子育てをしてきた時代も違います。

 

相談者さんのお母さんはシニア世代ですよね。人によっては年齢を重ねるほどに考え方が凝り固まって、自分が思ったことを曲げられなかったり、価値感が偏っていたりすることもあります。考え方をアップデートして、柔軟に受け入れることを期待しても、難しいかもしれません。

 

そうした背景も考慮すると、実母だからといってなんでも期待するのではなく、会話に少しだけ“遠慮”をプラスして、より良い距離感でいられるようになるといいですね。

 

PROFILE 八木経弥さん

やぎ・えみ。臨床心理士/公認心理師。心療内科や児童相談所、スクールカウンセラーなどの勤務経験のもと、開業カウンセラーとしても活動中。仕事では心理学を活用した育児の方法などを伝えている。2人の娘の母。

取材・文/大楽眞衣子 イラスト/まゆか!