二日酔いの吉本新喜劇の芸人が、「肉うどん、うどん抜きで」と注文したのがきっかけで生まれた「肉吸い」。肉うどんからうどんを抜いた料理で、出汁の旨味がつまったスープに、牛肉や卵、豆腐などが入っています。今でも、芸人さんのトークのなかでたびたび出てくるこの大阪名物を簡単に再現できるレシピが注目されています。

 

出汁の美味しさがシュワ〜と広がる「肉吸い」は卵との相性抜群!

見るだけでお腹が空いてくる!

料理ブロガーとして活躍する筋肉料理人さんが考案したのが「肉吸い風とたまごかけご飯の定食セット」。本場と味は異なるものの、出汁パックを倍量使って旨みを出したスープは絶品。タンパク質がたっぷり摂れるうえ、家庭向けに塩分はやや控えめ。調理は鍋ひとつ、わずか10分で家庭でも手軽に作れます。

 

4人分の材料は、牛こま肉200g、豆腐1丁、出汁パック2つ。調味料は、塩適量、片栗粉小さじ1、酒大さじ2、おろししょうが小さじ1/4、薄口しょうゆ大さじ2、みりん大さじ1〜2(お好みで)を用意します。

 

牛こま肉はひと口サイズに切り、酒・片栗粉・おろししょうがを揉み込みます。酒は肉を柔らかくし、片栗粉は肉のパサつきをなくす、しょうがはニオイを消す効果があるそう。この下ごしらえにより、アクも少なくなるそうです。

 

続いて、料理のキモとなるスープ作りです。

 

「塩分を控えめにしつつも、旨みをしっかりと感じられるよう、水650mlに対し、出汁パックを2つ使い、3〜5分煮出すことで、しっかりと出汁をとります。ここに先ほどの牛肉を加えると、肉の旨みがプラスされるんです」

 

と筋肉料理人さん。肉から出るアクとりも大事なポイントだそう。

 

「料理人がやる裏技ですが、肉をすべて入れてある程度、火が通ったら強火にすること。そうするとアクは鍋の真ん中に集まり、キレイに取り除くことができます」

 

最後に薄口しょうゆ、みりん、塩で味を整え、切った豆腐を入れたら完成です。器に盛り小口切りにした万能ねぎを加え、お好みで七味唐辛子をかけていただきます。

 

「味つけは濃くありませんが、出汁と牛肉の旨みが口の中にじゅわ〜と広がります。牛肉に片栗粉をまぶしたことで、味がしっかりと染み込むんです」

 

本場・大阪では温泉卵や落とし卵などをトッピングすることもあるそうです。また、主食としていただけるように、卵かけご飯とセットにするのが定番の食べ方。肉吸い発祥のお店である「千とせ」でもセットになっているそうです。