選択肢が少ないところが良い

── 都市部に帰りたいと思うことはないですか。

 

萩原さん:
ないですね。たまに行って楽しむ程度で。選択肢が都会は多いことが便利とされているけれど、本当にそうかなと思います。

 

海で遊ぶ萩原さんの子どもたち

食品など選択肢は多くても結局選ぶのは1つ。島には2つしか選択肢はないかもしれないけれど、迷わないで済むし、それで足りていると感じています。多すぎるのは疲れます。あと、人が多すぎるところも疲れますね。

 

もちろん船賃があるから、物価が高いとか不便な面もあります。魚は丸ごと売っているからさばけないと食べられないとか。でも島だと隣の人に話しかけるのに、都会だと話しかけられない。何か不自然だと感じつつもつながりが見いだしにくいのは、やっぱり多すぎるからでしょうか。

 

海で遊ぶ子どもたち

島で出版の仕事をしていく上で、島に暮らしている人の目と外から来た人の目、両方が弊社の本を生み出す上で大切なんだろうなと思います。その視点を大切にこれからもやっていきたいと思います。

 

取材・文/天野佳代子 写真提供/風と土と