仕事の時間があるから、娘をかわいいと思える

── 今娘さん2人は10歳になって、いかがでしょうか。

 

荻上監督:
夫が協力的でいることが絶対的にあると思うんですけれど。死なない程度に食べさせておけばいいかなという感じです。

 

24時間ずっと一緒にいると、余計に疲れてしまって、苦しくて、仕事しているほうがよっぽど楽じゃんって思っています。「3歳までは一緒に」といっているお母様はすごいなと思います。絶対できないです。

 

私は子どもと一緒にいることが苦しくて、仕事のほうに行っちゃって。でも仕事しているからこそ、抱きしめられるというか、そういう気がしました。仕事の時間があるからこそ、子どもをかわいいと思えるものがありました。

 

── 葛藤はないですか。独身のときのように動けない、とか。

 

荻上監督:
(映画を)撮れない時期もあったけれど、子どものせいでできなかったわけではなかったので。オリジナル脚本で映画にするのはなかなかハードルが高いんです。書いても、そこからお金集めるのに何年もかかったりするので。

 

子どもがいるから映画が撮れないとか、仕事ができなかったっていう言い訳ではなくて、単に撮らなかったときは上手くいかなかった、というだけでした。

 

でも、自分では撮ってない間も仕事しているつもりです。毎日脚本の構想を練っています。

 

子育てについて話す荻上監督

 

── お子さんかわいい盛りですか。

 

荻上監督:
まだかわいいですよ。私も気が強いので、更年期障害のイライラと、思春期で反抗期のイライラがぶつかり合い、これからものすごいバトルがあるのかもしれないけれど、まだかわいいですね。女の子で4年生2人で、もう少ししたらしっかり性教育をするつもりです。