席数に応じてトイレの数まで法律で決まっている!
—— 興行法や消防法など、映画館作りでは特殊な条件をクリアしないといけないのですね。専門性の高い設計スキルが必要とされますが、映画館作りの専門家などがいるのでしょうか?
岡村さん:
映画館作りの専門家として、アテネフランセ文化センターが音響や上映設備、客席などの設計に入っています。日本全国で20以上のスクリーンを手掛けたプロチームです。
映画業界全体の信頼に関わることなので、法律面は映画館建築に詳しい建築士が厳しくチェックしています。
現在でも、映画館は席数数に応じて便器の数まで法律で決められており、館内の換気性能にも厳しい基準があります。Strangerでは6分に1回の頻度で館内空気が入れ替わります。
かつて映画館は人々が密集する娯楽施設でした。館内の安全や衛生、周辺地域への影響を厳しく問われるのはこのような背景があるからです。
実際、映画館でもっともお金がかかる設備は音響でも映写でなく、換気と空調。軽く1000万円程度はかかるんですよ。