その人らしくいられる場所で撮影する

現在もうえはたさんは、フリーカメラマンとしてイベント撮影などを手掛けるかたわら、遺影撮影も続けています。

 

最近は終活ブームもあり、遺影撮影を無料で行うイベントも行われるようになりました。

 

けれど、こうしたイベントでは、流れ作業のように次々と撮影されることも少なくありません。うえはたさんは、あくまでその人らしい写真を撮ることにこだわります。

 

そのため撮影は、入念な事前準備から始まります。まずは、その人に丁寧なインタビュー。

 

「趣味や仕事についてはもちろん、好きなものや何をしているときがいちばんリラックスできるかなど、じっくりと話を聞き、イメージをふくらませていきます」

 

撮影場所もスタジオではなく、その人の希望する場所におもむくスタイル。その人がいちばんくつろげる自宅に行く場合もあれば、思い入れのある仕事場の場合もあります。

 

「撮影は3~4時間ほどかける場合もあります。撮影中は依頼者の好きな音楽をかけることもあり、お話をしながらリラックスしていただきます。

 

好きなことや頑張ってきたことをお話しされる姿は、どの方もイキイキとされていますね。その表情をとらえたいと思っています」