帰国のタイミングで仕事を入れてみても

── フランスで暮らし始めてすぐにその考え方にシフトできたのでしょうか?

 

加藤さん:
もちろん最初は葛藤がありました。

 

フランスにいる頃は、帰国のタイミングで仕事を入れたりもしたけれど、赤ちゃん連れで仕事をする大変さを実感しました。ホテル暮らしで乳飲児を抱えての仕事は私には無理でした。

 

「乳幼児連れの仕事はハードだった」と振り返る加藤ローサさん

東京に家があれば、また状況は違ったのかもしれません。シッターさんに預けるとかいろいろ選択肢はあったのかもしれないけれど、26歳当時の私には、いろいろと考える余裕もなくて、「私には無理だな」という考えに至りました(笑)。

ずっと変わらない「自分のことは自分で決める」

── 割と一人で考えちゃうタイプですか?

 

加藤さん:
そうなんです。自分のことは自分で決めたいから、選択肢がないんです。

 

人に相談すればアイデアがもらえたかもしれないのに、自分で決めたいから自分で自分の首を絞めている気もします。人の意見を聞きたくない訳じゃないし、アドバイスをもらえば「なるほどね」とは思うんです。

 

でも自分がこうしたいという気持ちを優先したいんです。それで困ることも結構あります。だけど、自分で決めたことだとどんな結果になっても後悔しないから、すべてが丸くおさまるというメリットもあります(笑)。

 

── 結果がどっちに転んでも後悔なしであれば、ストレスにはならなそうです。

 

加藤さん:
ならないです。「自分で決めたことだから」と納得できるので。この考え方はずっと変わらないんですよね。中学生、高校生くらいから、ずっとこんな風な生き方をしている気がします(笑)。

 

加藤さんの「自分のことは自分で決める」スタイルは中学生から