子育てに専念するため、しばらく芸能活動を休止していた加藤ローサさん。雑誌、CM、ドラマなど、徐々に活動を再開するなか、10年ぶりにスクリーンにカムバック!映画『凪の島』では、小学4年の娘を持つシングルマザーを演じています。

 

芸能活動を再開し始めた加藤ローサさん

今しかできない夫の仕事を優先したい

── 映画について「心のデトックス効果がある」とコメント。加藤さん自身もデトックス効果を感じましたか?

 

加藤さん:
感じました。この10年くらい家庭にシフトし、あまりお仕事をしてこなかったのですが、撮影ではすごく包み込まれる感覚がありました。

 

めちゃくちゃ元気な人が観てどう感じるかは分からないけれど、久しぶりの映画の撮影現場、コロナ禍での撮影など、いろいろな緊張感が入り混じる状態でしたが、とてもスッキリした気持ちで撮影を終えることができました。知らないうちにデトックスされた感じがします。

 

── 徐々にお仕事を再開していらっしゃいますが、復帰の予定はある程度ご自身のなかで計画していたことなのでしょうか?

 

加藤さん:
計画したかったけれど、住んでいる場所の関係で物理的に無理だったので「そのときが来たら」くらいの感覚でいました。

 

静岡に住んでいた頃は、仕事のときだけ東京に通えばいいと思っていたけれど、やっぱり実際に通うとなると自分の負担になってしまって。私の場合は、どっちつかずになりそうだったので、「物理的に無理!」と諦めていました。

 

仕事は大好きなので、東京に戻ってきてからは「ガッツリやるぞ!」となるかなと思ったのですが、お仕事の話をいただいたら、まずは家庭の状況をみて、できそうならやるという感じで取り組んでいます。

 

仕事は大好きという加藤ローサさん

── 仕事が大好きだと、仕事をしたくてウズウズしている時期があったのでは?

 

加藤さん:
静岡に住んでいた頃は「できるかも」という思いもあったけれど、やってみて「無理だ」と分かり、諦めがつきました。フランスにいる頃は、どう考えても物理的に無理と分かっているので、仕事をしたいという気持ちもありませんでした。

 

仕事をしたい気持ちが薄れていた訳でも、無理に落ち着かせていた訳でもなく、「できないよね」という考えだったので、「やりたいのにできない!」と、もがいたり苦しむことはありませんでした。

 

夫の仕事はサッカー選手。時間が限られている仕事だから、今かしかできないことを優先したいなと。役者の仕事は、本当に私がやりたいと思えば、将来、おばあちゃんの役というチャンスもあります。

 

復帰に関しては、現場が大好きだから今すぐ戻れなくても「おばあちゃん役でもいつかやれたらいいな」くらいの気持ちで考えていました。