10年ぶりの映画出演作『凪の島』(公開中)で主人公の母親役を務めている加藤ローサさん。加藤さん演じるシングルマザーの看護師・真央は離婚して地元の島に戻り、母親のもとで暮らしています。映画では真央とその娘、そして真央とその母、2つの母娘の関係が描かれます。

 

作品内の母娘関係について語ってくれた加藤ローサさん

家庭優先から一歩踏み出す“決め手”となったもの

── 10年ぶりの映画出演。出演の決め手となったのは?

 

加藤さん:
長澤(雅彦)監督の作品であることで、迷う理由がありませんでした。『夜のピクニック』(06)、『天国はまだ遠く』(08)と10代、20代、そして今回30代でまた作品でご一緒できることを本当に嬉しく思いました。

 

監督のあたたかみがぎゅっと詰まっている素敵な脚本で、登場人物はみんなチャーミングで憎めない人ばかり。迷わずに「出ます!」と決めました。

 

── 10代、20代、そして30代でも一緒に作品を作れるというのは、やっぱり特別なことですよね。

 

加藤さん:
家庭、子育てを優先していたので、ブランクがあるから映画に限らず、一歩踏み出すことには勇気がいると実感しています。以前なら「やります!」と迷わずにお返事ができたことも、「私にできるかな〜?」と思ってしまうことは本当によくあって。

 

その点、長澤監督は今回で3度目になるし、プライベートでもよく連絡をとって食事もするチームなので、長澤組での映画出演はとても安心感がありました。

 

今回の仕事は迷わずに受けたという加藤ローサさん

── プライベートでもお付き合いがあるとのこと。では、「また映画を」といったお話も出ていたのでしょうか?

 

加藤さん:
監督が山口県で仕事をされているのは知っていましたが、まさかこういう形でご一緒できるとは思っていなかったです。「いつかやりたい」という思いはあったかもしれませんが、今回のお声がけはとてもビックリしました。