心の中で応援してくれるだけでもいい

山内小学校のPTAの特徴は、「ワクワクすること」。義務的に作業をこなすのではなく、楽しみながら活動しています。保護者からイベントの企画を提案されるケースも少なくありません。

 

「保護者の方が子どもたちを思いやり、自分のできることを提供してくれます。

 

たとえば、NHK交響楽団のヴァイオリニストの保護者の方は、有志を集め、子どもたちが描いた絵に合ったオリジナルの曲を作り、演奏会を開いてくれました。

 

その他にも、イラストレーターをしている保護者の方は、学校オリジナルのLINEスタンプやグッズを作成してくれたことも。

 

着付けの仕事をしている保護者の方は、自主的に卒業式で着付けの直しを。入学式の立て看板を3枚も書いてくれる書道家の方もいます。それぞれが、自身の強みを生かしているのです」

 

卒業式の着付けをサポートしてくれる父兄もいる

また、山内小学校のPTAは、母親だけでなく父親の参加率が高いのも特徴です。

 

「学校のInstagramなどを通じ、イキイキと活躍されている保護者の方を見て、“自分もPTAで企画して、参加してみたい”と思われるようです。

 

楽しそうな様子を見ていると、自然と人が集まってくるものです。“大人の部活動みたい”とおっしゃる方も多いです。

 

もちろん、ムリに参加する必要はありません。自分ができることを、できるときにしていただければいいんです。

 

もっと言えば、行動しなくても、心のなかで応援してくれるだけでもありがたいと思っています」

 

いつも、保護者との距離を近づけるよう意識していると佐藤先生。校長室のドアは開けっぱなし、保護者が前を通れば、部屋から出て、毎回あいさつ。

 

「最近どうですか?」などの世間話を欠かさず、親しみやすい雰囲気をつくっています。