大好きな人とずっと一緒に過ごしたい。最初はそう考えて結婚します。ところが、時間の経過とともにお互いの気持ちが少しずつ変わっていくことも。仲良し夫婦のはずが、夫から突然「離婚したい」と…。妻は「地獄に落とされた」ようなものだといいます。
ある日突然、離婚を切り出してきた夫
学生時代からつきあって26歳で結婚、誰もがうらやむほど仲良しだったノゾミさん(40歳、仮名=以下同)夫妻。現在、12歳と9歳の子がいます。
「夫は海外出張が多くて、子どもは近所に住む私の母の協力を得て育ててきました。夫も日本にいるときは子ども第一。
週末は仕事の予定を入れず、積極的に家族と過ごしていました。ときにはふたりで友だち夫婦と一緒に外食したり、家族ぐるみでキャンプに行ったり。
夫は出張で家を留守にすることもありましたが、ノゾミさんの家庭は平穏で彼女も「夫が大好き」でした。
ところが今春、出張から帰宅した夫はいつもと少し様子が違う。帰宅して2週間ほど経ったとき、突然、「離婚してほしい」と言い出されたと言います。
「何言っているの?と最初は笑い飛ばしたんです。でも夫はいつになくまじめな顔で、『一生のお願いだ』と。それでも意味がわからなかった。
理由は?と声に出して、私は今もあなたのことが大好きなのにとも訴えましたが、夫はただ、ひとりになりたいと。
今後も海外と日本を行き来するから、心の重荷に耐えられないというような話を、もごもごと夫はしたといいます。重荷って?家族が重いのかと尋ねても、夫の答えは要領を得ませんでした。
「ノゾミのことは好きだよ、いつも感謝している。子どもたちも宝物だと思っている。でも、いや、だからこそ別れなければいけないんだ、と。ちっとも理解できなかった」
その後も夫は毎日、離婚を迫ります。でもノゾミさんは納得できませんでした。そのうち、ノゾミさんは食欲がなくなり、げっそりとやつれてしまいます。