「初心にかえる」失敗はスタッフ全員が通ってきた道

── 「ホテルおがわ」さんは、記念日などの大切な日に利用される宿泊者様が多いとのことですが、未経験の方にお手伝いをしてもらうことに不安はなかったのでしょうか?

 

松原さん:
今まで多くのおてつたびのみなさんを受け入れてきましたが、未経験の方でものびのびと働いていらっしゃる印象でして、スタッフとしても大きな不安はありません。

 

もちろん、やはり失敗はございます。時に失敗をして涙を流す方もいらっしゃるんですが、その失敗は私たちスタッフも全員通ってきた道です。

 

料理の出し方を教わる「おてつたび」スタッフ

「私たちも同じ経験して今こうなっているんだよ、大丈夫だよ。お客さまはご満足してお帰り頂いているよ」ということをお伝えしながら、頑張ってもらっています。

 

なので、最初は涙を流すこともあったおてつたびのみなさんも、全員「良い思い出ができました。良い経験ができました」と言ってくださいますね。

 

── みなさん気持ちよく働かれているのですね。そのために何か工夫されているのでしょうか。

 

松原さん:
みなさんに気持ちよく働いてもらう工夫として、分からないことは些細なことでも聞いてもらえるような雰囲気づくりに力を入れています。初日はまずは雰囲気に慣れてもらうことからスタートし、リラックスした心で一歩一歩ステップアップしてもらっています。

 

料理の盛りつけ方を教わる様子

また、みなさんに実際にお手伝いしていただくのは「お食事会場」の場になりますが、いらしていただいたお客様がどんなお部屋にどんな想いで宿泊されているのかをイメージしていただくために、旅人のみなさんには、なるべくお宿の全室を見ていただいています。

 

お部屋を見ることによって、「こんなお部屋だったら、こんなプランがあったらもっとお客様が来るんじゃないかな」などと新しいアイデアが生まれることもあるのではないかと期待していますね。

 

実際にお部屋や館内を見てイメージが膨らむこともあってか、お食事会場ではお客様と楽しく会話をしながら皆さん働かれています。宿泊されたお客様にとっても、おてつたびの皆さんが思い出の一ページに刻まれたら嬉しいなと思いますね。