気持ちよく働くための1通
まわりの人と気持ちよく働きたいと思ったら、相手にどのような言葉がけをするか。非常に重要です。その言葉がポジティブな内容であればあるほど、直接話すだけでなく、メールで伝えるといいでしょう。
さきほどお伝えした「クレームは紙で残さない」の逆で、「相手が言われて嬉しいこと」ほど、何度も見直せるように、記録として残したほうがいいのです。
たとえば仕事で誰かの成績が上がった場合。上司は、もし「これはオレの成果だ」と思ったとしても「みなさんが頑張ってくれたから、達成することができました」と、まずはひと言ねぎらいの言葉を伝えることが大切です。
そのうえで「成果は出たものの、僕らの目標はまだこんなものではなく、もっとできると思っている。だから次も頑張ってください」とつけ加える。
ほんの少しのねぎらいの言葉と、これからの目標について改めて語られたら、部下の立場からしたら「次の目標達成に向けてがんばろう」となるでしょう。
ポジティブな言葉がけは、直接伝えるのと同時に、改めてメールで伝えるのもいいでしょう。
PROFILE 尾藤克之さん
コラムニスト、著述家、障害者支援団体アスカ王国理事、明治大学サービス創新研究所客員研究員。議員秘書、大手コンサルティングファーム役員として活躍。近著『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など計20冊を出版。
取材・文/間野由利子