家族で駐在生活を送るときに大事なこと

1997年にインドネシアから帰国し、次に海外赴任の話が出たのは2006年のこと。駐在先はアフリカのケニアでした。

 

「夫とは、“どの国に行くことになっても、家族一緒にいたい。子どもたちはかならず駐在先へ連れて行こう”と話し合っていました。

 

でも、その話し合いをしたのは、まだ長女が意思表示もできない赤ちゃんだった頃。どこに移り住んだとしても、赤ちゃんには反発されません。

 

でも、ケニアへの駐在が決まったとき、長女は9歳、日本で生まれた次女は7歳になっていました。すでに親とは異なる考え方や意思を持つ年齢になっていたんですね。

娘たち(写真一番左と三番目)は自然豊かなケニアでのびのびと過ごした

成長すれば、彼女たちにとっても、日本を離れケニアに住むのは大きな出来事です。親の都合で勝手に連れていくのではなく、きちんと納得してもらわないといけないと気づきました」

 

子どもたちには、アフリカに引っ越すことを楽しみにしてもらえるよう、「野生のカメレオンやキリンをすぐそばで見られるサバンナツアーができるよ、自然が豊かでたくさん遊べるよ」など、魅力を伝えました。

 

「実際、アフリカで子どもはとてものびのびと過ごせました。それは、通っていた日本人学校の先生方のおかげです。

 

先生方は勉強と同じくらい自然とのふれあいや子どもらしい遊びをさせるのに熱心で、校庭でキャンプすることもありました。

 

遊ぶべき時期にしっかり遊べたおかげで、娘たちは健康に育ち、さまざまなことに興味を持つ、子どもらしい小学校生活を送れました」