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ファーレイが伝える、猫も人間も「生きやすく働きやすい」環境のつくりかた

仕事

2020.12.04

2020.12.18

共働き時代に合った私らしい生き方・働き方を模索するCHANTO総研。

 

不動産や建築など、住まいにフォーカスしたシステム開発、また付随するサービスを展開しているファーレイ。膨大な情報をスムーズに流通させるなど、多彩な快適さを実現しています。そんなファーレイには、別の一面があります。

 

実は「猫と働く会社」としても広く知られているのです。今では猫が社員となって飼い主と出社するのが当たり前のファーレイ。どんなふうにその取り組みが始まったのか、また人と猫とが心地よく働くための環境のつくり方などを、代表取締役の福田さんにお聞きしました。

 

猫と出社し始めて20年。保護猫を飼った社員には「猫手当」も支給

取り組み名称:  猫と働く環境づくり

導入開始日: 2000年の創業時より実施中

対象者:全従業員

 

ファーレイ株式会社  代表取締役 福田英伸さん

東京大学大学院卒業後、2000年にファーレイ株式会社を設立。以来、猫と一緒に働いている。

 

──創業当時から猫とともに仕事をしているそうですね。きっかけは何だったのでしょうか?

 

福田さん(ファーレイ):

創業メンバーが猫を飼っていて、会社にいる間、猫に留守番をさせるのもかわいそうだからと連れてきたのがきっかけです。初代の猫はもういませんが、それから猫がいることが当たり前になっています。

 

今は猫が6匹いて、それぞれ飼い主と一緒に出勤しています。

 

代表取締役の福田さんは3匹の猫を飼っていて、3匹とともに出社している。写真の猫は、左から「V」、「昆布巻き」、「うめ」。

 

「V」と「うめ」が初出勤した時の様子。

 

──猫のことを社員と呼ばれているそうですね。どのような理由からでしょう?

 

福田さん(ファーレイ):

猫と過ごすうちに自然とそうなりました。以前は先輩猫を「さん」付けで呼んでいたりして、呼び方が変わっていったんです。

 

──猫とともに働く環境をつくるために、何か取り組みはされていますか?

 

福田さん(ファーレイ):

保護猫を引き取ってくれた社員に対して、2010年から月5000円の「猫手当」を支給しています。保護猫のために手を挙げてくれた社員を少しでもサポートできればという思いから始めました。

 

飼い主の社員に抱っこされている保護猫の「すばる」

 

──「猫手当」を利用している方の声をぜひ聴かせてください。

 

福田さん(ファーレイ):

はい。新卒入社して2か月後に猫を引き取った社員のコメントですが、「『猫手当』で金銭面に対する負担が軽くなること、また社内で気軽に猫のことを相談できる環境があったことで決意ができました。まずこの制度がなければ、今の猫と一緒に暮らしていなかったと思うので、『猫手当』を作ってくれた会社には感謝しています」と言ってもらっています。

 

飼っている猫はみんな保護猫。命の大切さを伝えていきたい

──ファーレイでは、「猫手当」をはじめ、保護猫のための活動にも積極的に取り組まれているとうかがっています。そのことについて教えてください。

 

福田さん(ファーレイ):

今、会社にいる猫6匹はみんな保護猫です。保健所から引き取った猫や、近所で拾ってきた猫たちです。私が飼っている3匹の猫のうち2匹は20094月に東京都動物愛護相談センターから譲渡されました。また1匹はボランティアから譲り受けた猫です。

 

行政が犬猫を殺処分する社会を少しずつでも変えたいんです。本当に豊かな社会のためにこの習慣を改めるよう、みんなが意識を変える必要があると思っています。

 

──ファーレイで保護猫を飼うことで猫たちを殺処分から守り、またファーレイを通して人が犬猫の殺処分について考えるきっかけにもなっているのですね。猫と働くために何か工夫されていることはありますか?

 

福田さん(ファーレイ):

細かい話になりますが、猫が引っ掛からないようにコードなどの配線を整えたり、キーボードの「power」ボタンを外したりしています。また、猫がくつろげるような場所をたくさん用意するなど、猫のための環境にも配慮しています。

 

 

──猫と一緒に仕事をすることで、人もいい気分転換などができそうですね。会社としては何か効果は感じられていますか?

 

福田さん(ファーレイ):

いろいろなメディアで「猫がいる会社」として取り上げていただく機会が増えました。そのおかげで会社の認知度が高まり、採用活動にも効果を感じています。また2019年には求人情報・転職サイトdodaの「転職人気企業ランキング<IT・通信部門>」で16位にも選ばれました。

 

従業員からは、「煮詰まったときや疲れた時の癒やしになる」という声を聞きます。休憩時間に猫と遊ぶこともあるので、よいリフレッシュになっていると思います。猫を飼っている社員は、「お留守番をさせる不安がなくて、会社では誰かが見ていてくれるので安心する」とも言ってくれています。

 

──猫と一緒に働くことで何か人が我慢したり、課題に感じたりすることもあるかもしれません。そのあたりはいかがでしょうか。

 

福田さん(ファーレイ):

今のところ課題を感じるようなことはないんです。これからも変わらず、猫が自然に過ごせる環境をつくりながら、一緒に仕事ができたらと思っています。そして、「可愛い」だけでなく、責任をもって「命」を育てることの大切さを、会社の中から外へと伝えていきたいと思います。

 

 

猫と一緒に働くことをとても自然に実現しているファーレイ。猫に対する温かいまなざしは、保護猫を守るという活動にもつながっていました。そんなファーレイだからこそ生み出される温度感のあるアイデアや事業は、これから先も多くの技術革新を世に届けていくのだろうと感じました。

 

 

【会社概要】

社名:ファーレイ株式会社

設立年月日:2000年4月19日

業種:システム開発等

事業内容:システムの開発・販売、広告の制作・運営、ハードウェアの製造・販売、ウェブサイトの制作

 

取材・文/高梨真紀

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